測量に関するミニ知識

基本的な電子基準点の形状(平成27年3月31日作成)

基本的な構成・形状と点番号

091178 御前崎A

電子基準点は、先端のレドームがなんとなく街灯のような雰囲気をかもし出しているせいか、特に公園などに設置してあるものでは、地域の方から「電球が切れていますよ」と親切にお電話をいただくことがあります。
残念ながら灯りがつく機能はありませんのでご容赦ください。
一般的な電子基準点は、主に以下の要素から構成されます。

[1]約1~2m四方のコンクリートの基礎と付属金属標
 *コンクリートの基礎は土に埋まっている場合もあります。

[2]高さ約5mのステンレス製の筒(以下、「ピラー」という。)と側面の箱(以下、「収納箱」という。)
 *収納箱にはGNSS受信機や、通信装置、バッテリーなどが入っています。

[3]ピラー先端のアンテナとレドーム(アンテナ保護用覆い)
 *アンテナはレドームで覆われているので通常見ることはできません。


なお、電子基準点はそれぞれ固有の番号があり、番号は設置された年度をあらわす2けたの数字から始まります。
(例:御前崎A 091178→平成21年度(2009年度)設置)。

固有の番号については電子基準点側面にある銘板や付属金属標、点の記などで確認することができます。

以下では電子基準点の代表的な形状をご紹介します。

93型

93096 袋井

93型の電子基準点は、大規模地震対策特別措置法などにおいて、近い将来大きな地震がおこる可能性が高いとされた南関東・東海地域を対象とし、平成5年度(1993)に設置され、平成6年4月1日より運用を開始しました。平均点間距離約15kmで整備されました。

最も古い量産型の電子基準点であり、ピラーはつや消しのステンレス、くびれのないシンプルな円筒形です。

近年、通信回線の常時接続化や停電対策などの機能強化に伴い、内部設置機器が増え、従来の収納箱に収まらなくなってしまいました。そのため、ピラー側面に大きな収納箱を増設しています。

94型

950299 甚目寺

94型の電子基準点は、全国の広域的な地殻変動の検出と高精度な測地網を構築することを目的として、平成6年度(1994)より設置を開始しました。平成6年10月1日に100点の運用を開始し、直後の10月4日に発生した北海道東方沖地震(M8.1)では、大きな地殻変動を検出しました。その後、平成7年(1995年)1月17日の阪神淡路大震災を受け、平成9年度(1997年度)までに全国に約650点設置されました。

94型が電子基準点の中で最も点数が多く、電子基準点といえば94型を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

93型より収納箱の容量を大きく確保するために、ピラー下部は四角柱になりました。首の部分は細い円柱形で、よくマッチ棒にたとえられます。

側面に気象観測装置が取り付けられているものもあります。

02型

020990 清見

94型の設置以降、電子基準点の目指す設置密度を実現するため、平成14年度(2002年度)に253点が増設され、その時に採用されたのが02型の電子基準点です。

最大の特徴は、なんといっても二重管構造です。(ただし外観からはわかりません。)

93型、94型の電子基準点は日射によりピラーの片側が温められ、わずかですがアンテナが傾斜するという現象が起こっていました。
(日射によるわずかな膨張を検出してしまうくらい、電子基準点の測量精度は高いものです。)
この現象を防ぐため、二重管構造が採用されました。

八角形のステンレス柱の内側には円筒柱があり、アンテナはこの円筒柱の先端に取り付けられています。



国土地理院は電子基準点を利用した効率的な2級基準点設置のためのマニュアル整備(※1)や、GPS衛星だけでなく、我が国の準天頂衛星やロシアのグロナス衛星などを利用できるようにする(※2)などの取り組みを進めています。

※1 スマート・サーベイ・プロジェクト(SSP)、始動
※2 平成25年度より全国で電子基準点を用いた準天頂衛星やグロナスによる測量が可能に