平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動と震源断層モデル(暫定)

電子基準点(GPS連続観測点)データ解析による地殻変動と震源断層モデル(暫定)

作成:2011年3月13日 更新:2011年6月16日 English version of this page

地殻変動・震源断層モデルの特徴

平成23年(2011年)3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震において,電子基準点(GPS連続観測点)で観測された地殻変動データから震源断層モデルを推定しました.
  • 断層面の形状は,日本海溝に沿った2枚の長方形で近似でき,総延長約400km,幅が約80~85kmで,上端部の深さが約10kmの西に傾き下がる断層面が推定されました.
  • 西側の地塊が東側に対して乗り上げるような逆断層運動を起こしたと考えられ,すべり量は北側が約28m,南側が約6mと推定されました.
  • この断層モデルから推定されるモーメントマグニチュードは約8.8です.
なお,今回の結果は速報として発表した暫定的なモデルです.より詳細な分析による最新のモデルは,
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震源断層モデル

地震概要

地震発生時刻 平成23年(2011年)3月11日 14時46分
震源位置 38.103°N, 142.860°E  深さ:24 km (気象庁, 2011年3月13日現在)
マグニチュード 9.0 (気象庁, 2011年3月13日現在)

広報・講演・論文発表

陸上のGPSデータから推定した地震時と地震後のすべり分布については,以下の論文が出版されました. 

Ozawa, S., T. Nishimura, H. Suito, T. Kobayashi, M. Tobita, and T. Imakiire (2011), Coseismic and postseismic slip of the 2011 magnitude-9 Tohoku-Oki earthquake, Nature, 475, 373-376, doi:10.1038/nature10227.

なお,上記論文と本ページの結果とは,GPSデータの解析期間や固定局の取り方が一部異なっています.
論文概要のページ

また,陸上のGPSデータと海底の地殻変動データを用いて推定した地震時と地震後のすべり分布についても,以下の論文が出版されました.

Ozawa, S., T. Nishimura, H. Munekane, H. Suito, T. Kobayashi, M. Tobita, and T. Imakiire (2012), Preceding, coseismic, and postseismic slips of the 2011 Tohoku earthquake, Japan, J. Geophys. Res., B07404, doi:10.1029/2011JB009120.


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地理地殻活動総括研究官    今給黎 哲郎(IMAKIIRE Tetsuro) 029-864-2477
地殻変動研究室 室長      飛田 幹男(TOBITA Mikio)
地殻変動研究室 主任研究官  小沢 慎三郎(OZAWA Shinzaburo) 029-864-6262
地殻変動研究室 主任研究官  西村 卓也(NISHIMURA Takuya) 029-864-6549
地殻変動研究室 主任研究官  水藤 尚(SUITO Hisashi) 029-864-6450
地殻変動研究室 研究官     小林 知勝(KOBAYASHI Tomokazu) 029-864-6156
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