「明治前期の低湿地データ」を公表
発表日時:2013年3月7日(木)14時
地震による液状化発生に関与する、過去の土地利用を再現
国土地理院は、液状化などの地震防災対策に役立てるため、明治13年~23年に国が作成した地図(「第一軍管地方二万分一迅速測図原図」及び「京阪地方仮製二万分一地形図」)を基に、当時の土地利用の状況を判読・分析し、湖沼、水田、湿地など、水に関係する土地の区域を抽出した「明治前期の低湿地データ」を作成しました。
平成23年東北地方太平洋沖地震では、関東地方でも広範囲にわたり液状化が発生し、構造物の傾斜や地盤沈下など甚大な被害をもたらしました。この液状化の発生要因には、土地の地盤条件として、「地下水位が高いこと」「地層に砂質層があること」「地盤の締まりが緩いこと」の3条件が深く関与しています。
平成23年東北地方太平洋沖地震では、関東地方でも広範囲にわたり液状化が発生し、構造物の傾斜や地盤沈下など甚大な被害をもたらしました。この液状化の発生要因には、土地の地盤条件として、「地下水位が高いこと」「地層に砂質層があること」「地盤の締まりが緩いこと」の3条件が深く関与しています。
「明治前期の低湿地データ」は、明治後期以降に埋立てや盛土が行われた土地について、明治前期の土地利用がわかるため、液状化の発生要因である「地下水位が高い」「地盤の締まりが緩い」土地を判断するうえで利用することができます。
今後は、人工改変等によって過去の地形が明らかになっていない土地条件(地形分類)データ(H8年以前に作成したもの)について、液状化の発生要因に関与する地形データを整備する際の参考資料として反映させていきます。
なお、データ作成に使用した「第一軍管地方二万分一迅速測図原図」及び「京阪地方仮製二万分一地形図」は、位置の基準である三角点が整備される前に作成されたため、「明治前期の低湿地データ」の位置は、場所によってはかなりの誤差を含んでいることもありますので注意が必要です。
作成した「明治前時の低湿地データ」は、以下のホームページから見ることができます。
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_meiji.html
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_meiji.html
添付資料
参考
「第一軍管地方二万分一迅速測図原図」は、参謀本部が全国測量計画に基づき、2万分1地形図の全国測量の第一歩として、明治13年に関東地方の測量に着手し、明治19年に完了させた地形図です。
「京阪地方仮製二万分一地形図」は、同じく参謀本部が明治17年に大阪地方の測量に着手し、明治23年に完了させた地形図です。
問い合わせ先
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
国土交通省国土地理院応用地理部防災地理課
課長 関崎 賢一 TEL:029-864-6920(直通)
課長補佐 村岡 清隆 TEL:029-864-6922(直通)
FAX:029-864-1804
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