目標となる光

目標となる光

画像:回照器

回照器


画像:回光器

回光器


40kmも離れた三角点の「やぐら」が見えるのでしょうか。

 

多くの場合には、ここにあるような「回照器」で太陽の光を反射させ、相手方に光を送って観測に利用しました。ただし、近距離の場合は、小さく見える「やぐら」を望遠鏡でとらえて直接測ります。

 

太陽の光を目的地に送るには、太陽の動きに合わせて鏡を動かす必要があります。熟練した助手(測夫〔そくふ〕あるいは、測手〔そくて〕と呼ばれる)が、天候に左右されることが多い観測が無事終わるまで、辛抱強くこの仕事にあたりました。

その後、自らの光を送ることができる、「回光器」と呼ばれるものも使用されました。

 

トランシーバのない時代、遠く離れた測量技術者と助手との間で、測量の開始や終了の合図はどうしていたのでしょうか。

回照器や回光器による信号を利用していました。中断信号により昼食を取り、開始の合図で測量を行い、これを何度も繰り返して完成信号で山を下りたのです。