「だいち」のデータから中国青海省で発生した地震に伴う地殻変動を面的に把握
発表日時:2010年4月28日(水)14時00分
陸域観測技術衛星「だいち」が観測した合成開口レーダーデータの解析から、4月14日に中国青海省で発生した大地震に伴う地殻変動を面的に把握しました。これをもとに、全長約65kmの震源断層が動いたこと、最大のすべり量は玉樹に近い断層面の約1.2mであることが分かりました。
国土地理院は、陸域観測技術衛星「だいち」(宇宙航空研究開発機構:JAXA)が地震前と地震後に観測した合成開口レーダー(PALSAR)画像の分析を行い、4月14日に中国青海省で発生した大地震に伴う地殻変動の面的分布を明らかにしました。
最大の被害が生じたと報じられている青海省玉樹(ぎょくじゅ)から西北西に約65kmの範囲に地殻変動が集中しています。最大の地殻変動は玉樹の西北西約10~20kmの区間で0.4m以上です。また、玉樹付近から西北西約30kmに至る線上の地域で震源断層の一部が地表に達していることも分かりました。
こうした地殻変動から、地震を引き起こした震源断層モデルを推定しました。断層面の形状は、3枚の長方形で近似でき、全長は約65km、幅は約12~15kmで、鉛直の断層面が左横ずれを生じたと推定されました。最大のすべり量は玉樹に近い断層面の約1.2mです。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約6.8となりました。
今回の地震は、長さおよそ1000kmに及ぶ鮮水河(せんすいが)断層帯の一部である甘孜(かんし)—玉樹断層で起きたと考えられます。
なお、今回の結果は速報であり、今後観測されるデータを用いて、より詳細な分析を行い、随時内容を更新する予定です。
国土地理院は、陸域観測技術衛星「だいち」(宇宙航空研究開発機構:JAXA)が地震前と地震後に観測した合成開口レーダー(PALSAR)画像の分析を行い、4月14日に中国青海省で発生した大地震に伴う地殻変動の面的分布を明らかにしました。
最大の被害が生じたと報じられている青海省玉樹(ぎょくじゅ)から西北西に約65kmの範囲に地殻変動が集中しています。最大の地殻変動は玉樹の西北西約10~20kmの区間で0.4m以上です。また、玉樹付近から西北西約30kmに至る線上の地域で震源断層の一部が地表に達していることも分かりました。
こうした地殻変動から、地震を引き起こした震源断層モデルを推定しました。断層面の形状は、3枚の長方形で近似でき、全長は約65km、幅は約12~15kmで、鉛直の断層面が左横ずれを生じたと推定されました。最大のすべり量は玉樹に近い断層面の約1.2mです。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約6.8となりました。
今回の地震は、長さおよそ1000kmに及ぶ鮮水河(せんすいが)断層帯の一部である甘孜(かんし)—玉樹断層で起きたと考えられます。
なお、今回の結果は速報であり、今後観測されるデータを用いて、より詳細な分析を行い、随時内容を更新する予定です。
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課長補佐 唐沢 正夫 029-864-4801(直通)
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