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「測地成果2000」と「測地成果2011」

わが国における世界測地系導入の経緯

  我が国では世界測地系を適用するため、平成13年に測量法の一部を改正し、平成14年4月1日から施行されました。また、測量法施行令の一部を改正する政令により、我が国の経度・緯度を世界測地系に変更するのに必要な数値が定められました。

  明治政府は、近代国家に不可欠な全国の正確な地図である5万分の1地形図を作るために、基準点網を全国に整備しました。この時採用された楕円体が、ベッセル楕円体です。そして、当時の東京天文台の経度・緯度が、天文観測により決定されました。この位置が現在の日本経緯度原点となっています。この測地基準系を「日本測地系」と呼んでいます。全国に設置された基準点の経度・緯度は、日本経緯度原点を絶対的な位置の基準として求められていったのです。

  一方、電波星を利用したVLBI観測や人工衛星観測により現代の科学的知識に基づいて設定された、世界共通に使える測地基準系を世界測地系といいます。世界測地系の楕円体の中心は、地球の重心と一致し地球の正確な形状と大きさに基づき設定されていますが、日本測地系の設定とは一致していません。 また、我が国の測地基準点成果は、明治時代の測量機器や測量技術による制約と過去100年間の日本列島の地殻変動の影響等で基準点網にひずみが生じていました。

  GPS(全地球測位システム)及びGIS(地理情報システム)というコンピュ-タシステムによる位置情報の測定・利用技術が出現し、急速な普及が見込まれる中、両技術に対応する基準として、世界測地系に基づいた、高精度な測地基準点成果及び地図成果が求められていました。また、世界測地系への移行は世界的な動向であり、導入のメリットは計り知れません。

「測地成果2000」構築と特徴

  新しい時代に対応できる高精度な測地基準点成果を作るには、すべての基準点の位置座標を一斉に改定する必要があります。

  そこで、国土地理院ではまず、新基準点網の骨格となる新しいタイプの基準点である「電子基準点」の整備に着手しました。電子基準点は、GNSS信号を24時間連続的に受信する観測施設です。観測データは、電話回線を通じて、茨城県つくば市の国土地理院に集められ、日本列島の地殻の日々の動きが捉えられるようになっています。電子基準点は、これまでに全国に1,240点が整備されています。

  電子基準点の位置は、国土地理院がその一翼を担う国際的な協力の下で実施されているVLBIによって得られる地球上の正確な位置関係を基礎にして、正確に求めています。また、既存の三角点の位置は、電子基準点を既知として、当該三角点における一番新しい観測値を用いて計算を行って求めています。

  世界測地系への移行については、以下のウェブサイトをご確認ください。
◆世界測地系移行の概要
    http://www.gsi.go.jp/LAW/jgd2000-AboutJGD2000.htm

「測地成果2011」構築と特徴

  平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震に伴い、大きな地殻変動が観測されました。国土地理院では、三角点1,846 点及び水準点1,897 点の現地測量結果を基に、1都19 県における43,312 点の三角点位置及び1,897 点の水準点標高の計算を進め、改定値を公表しました。新しい測量成果の名称は、三角点及び水準点とも全国で「測地成果2011」に改め、基準点成果表の書式も変更しました。

  また、地震の影響は原点にも及びました。日本経緯度原点は東に約27cm移動し、日本水準原点は2.4cm沈下したことが確認されました。このため、測量の正確さを確保するため、原点数値のうち日本経緯度原点の経度と原点方位角及び日本水準原点の高さを改正しました。

  これまでの日本経緯度原点は、平成13 年の測量法改正時に世界測地系の導入に伴い、原点数値が改正され、日本水準原点は、大正12 年の関東大震災の後の昭和3年に原点数値が改正されましたが、2つの原点数値が同時に改正されるのは初めてとなります。なお、改定した測量成果は今回改正された原点数値に基づき計算されたものです。

成果改定に伴う対応

  国土地理院では、成果の改定に伴い、公共基準点をはじめとする多くの座標値について、誰でも簡単に変更できるように、下記のプログラムを用意しました。
  • 日本測地系と測地成果2000の座標変換:TKY2JGD
  • 測地成果2000と測地成果2011座標補正:PatchJGD
どちらもアプリケーション版とWeb版があります。Web版はこちらの測量計算サイトからどうぞ。

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