ネットワークによる地理空間情報活用のための環境整備

―電子国土Webシステムの機能拡充―

1.背景・目的

 情報通信技術の発達により、地理空間情報へのニーズが拡大してきているが、それぞれの機関が独自に地図を整備し供給する方法では、多様なニーズに応えられなくなってきている。
 電子国土Webシステムは、国土地理院が提供する基盤的な地理空間情報と行政機関が保有する地理空間情報を有機的に結び付けてインターネットを利用して配信するためのシステムで、「いつでも、どこでも、だれでも」地理空間情報を利用できる環境を構築する有力な手段である。電子国土Webシステムの機能を拡充することにより、行政分野におけるIT化、電子政府の実現に一層寄与することが可能となる。

2.事業の概要

 電子国土基本図(オルソ画像)閲覧や地理空間情報プラットフォームに対応したシステムの表示高速化を行うと同時に、地理空間情報プラットフォームに対応した情報登録インターフェースの改良及び携帯電話等を用いた災害情報集約システムの強化を行う。

3.平成22年度要求額

 国費 35百万円

4.事業の効果

 電子国土Webシステムの表示高速化を行うことにより、電子国土基本図(オルソ画像)を始めとする基本測量成果や、地理空間情報プラットフォームにより提供される各種地理空間情報を、電子国土Webシステムを用いてオンラインで円滑に利用することが可能となる。
 また、地理空間情報プラットフォームに対応した情報登録インターフェースの改良により情報整備主体による多様な地理空間情報の登録が可能となり利活用が促進される。
 更に、携帯電話等を用いた災害情報集約システムの強化により、地震等の災害時にも迅速に被災情報等の収集を行うことが可能となり、的確な救援支援・災害復興計画立案が可能となる。

電子国土Webシステムの機能拡充