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地理空間情報活用推進基本法・基本計画とは

地理空間情報活用推進基本法制定の背景、経緯

 地理情報システム(GIS)や衛星測位については、過去より国や地方公共団体における行政の各分野、民間事業者による各種サービス等で個々に利用されてきました。
 GISの国の取り組みとしては、平成7年に発生した阪神・淡路大震災の際に、被災状況の把握や復興計画の策定の際にGISが関係府省で活用されたことがきっかけとなっています。 この時、関係府省がそれぞれ独自にシステムやデータを整備した結果、効率的な整備や相互利用を行うことができませんでした。 この教訓を踏まえ、同年9月、内閣に「地理情報システム(GIS)関係省庁連絡会議」(現在は廃止)を設置し、GISの普及のための必要な施策を講じることになりました。
 一方、衛星測位に関しては、アメリカが整備したGPS(グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System):全地球測位システム)の活用が、行政・民間の様々な場面で進められてきました。 平成12年以降は、GPSをより精度の高い測位・測量に活用することが可能となり、利用場面はさらに拡大しました。 また、平成14年に我が国に世界測地系が導入されると、GPSが示す位置座標と、国内の地図が示す座標値が一致することになり、(それまでは基準が異なっていたことから、計算等により座標値を変換することが必要でした。)GISと衛星測位の活用がさらに進むことになりました。

 このように、GISと衛星測位の組み合わせによる施策の相乗効果が期待できるようになり、地理空間情報の活用施策を強力に推進することが可能となりました。 より高精度な衛星測位を有効に活用するためには、同時に高精度で新鮮な骨格的地図情報の整備・提供が必要です。 また、安定した衛星測位の利用環境を整備・提供することも国家の課題です。 こうした世界測地系導入等を契機としたGIS及び衛星測位に係る施策の総合的かつ計画的な実施に対する強い期待が高まる中で、その基本的事項を国会の意思として定めることによって政府の政策運営の方向付けや推進を行うことが必要である、 ということで、地理空間情報活用推進基本法が議員立法で策定されました。
(参考:地理空間情報活用推進基本法の制定過程)
  • 平成17年5月 自民党に「測位・地理情報システムに関する合同部会」が発足
  • 平成17年8月 自民党マニフェストに基本法案の国会提出が明記
  • 平成18年4月 議員立法により基本法提出の検討を確認
  • 平成18年6月 与党より基本法案提出(第164回国会)、継続審議
  • 平成18年12月 臨時国会(第165回国会)において継続審議
  • 平成19年5月 通常国会(第166回国会)において成立
地理空間情報活用推進基本法」(平成19年法律第63号)は、平成19年5月23日に成立、5月30日に公布、8月29日に施行されました。
 基本法では、「現在及び将来の国民が安心して豊かな生活を営むことができる経済社会を実現する上で地理空間情報を高度に活用することを推進することが極めて重要であることにかんがみ、地理空間情報の活用の推進に関する施策に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、地理空間情報の活用の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、地理空間情報の活用の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進すること」を目的としています。(基本法第1条)
 その上で、地理空間情報の活用推進に関する施策等を行う上では、以下のような事項を基本理念として実施することが必要であるとされています。(基本法第3条)
  • 情報整備、人材育成、連携体制整備などの施策について、総合的・体系的に実施すること
  • GIS、衛星測位の両施策による地理空間情報の高度活用の環境を整備することを目指すこと
  • 信頼性の高い衛星測位によるサービスを、安定して利用できる環境を整備すること
  • 国土の利用や整備等の推進、国民の生命や財産等の保護、行政運営の効率化・高度化、国民の利便性の向上、経済社会の活力の向上等に寄与する施策を講じること
  • 民間事業者の能力の活用、個人の権利利益や国の安全等の保護に配慮して施策を講じること

 また、基本法では、こうした基本理念に基づき、地理空間情報の活用推進に関する施策を総合的かつ計画的に行うため、政府は「地理空間情報活用推進基本計画」を策定しなければならないとされています。(基本法第9条)
 地理空間情報活用推進基本法の成立を受けて、翌年(平成20年)4月15日に、地理空間情報活用推進基本計画が閣議決定されました。この基本計画では、「誰もがいつでもどこでも必要な地理空間情報を使ったり、高度な分析に基づく的確な情報を入手し行動できる「地理空間情報高度活用社会」の実現」を政府及び産学官が一体となって目指すこととされ、実現に向けて国を中心として取り組んできたところです。
これまでの基本計画における成果・達成状況や、地理空間情報を巡る社会情勢の変化を踏まえて、平成24年3月27日に、新たな地理空間情報活用推進基本計画が閣議決定され、以下の4つの基本的方針の下、様々な施策に取り組むこととしています。
  • 社会のニーズに応じた持続的な地理空間情報の整備と新たな活用への対応
  • 実用準天頂衛星システムの整備、利活用及び海外展開
  • 地理空間情報の社会へのより深い浸透と定着
  • 東日本大震災からの復興、災害に強く持続可能な国土づくりへの貢献

 基盤地図情報については、引き続き地方公共団体が更新する都市計画図の更新情報や、国の機関等が整備する工事図面のCADデータ等を効率的に活用して、電子国土基本図と一体となった更新を行うこととしています。

・新たな「地理空間情報活用推進基本計画」の策定について
・新たな「地理空間情報活用推進基本計画」の主な施策について

 また、基本計画に記述された様々な事項について、より詳細な施策の内容、担当する関係府省及び部署名、達成期間等の具体的な目標などをとりまとめた「地理空間情報の活用推進に関する行動計画(G空間行動プラン)」が平成24年10月に策定され、平成25年7月に新たな行動計画が策定されました。

 施策別概要集【PDF】 (1~27)(28~55)(56~83)(84~111)(112~139)(140~163)
 G空間行動プランの解説【PDF:1.1MB】
 このような地理空間情報の活用について、関係行政機関相互の緊密な連携・協力を確保して、総合的かつ効果的な推進を図るため、平成17年9月、関係省庁の連携の下、内閣に「測位・地理情報システム等推進会議」が設置されました。 その後、平成19年の基本法成立を受け、平成20年6月に「地理空間情報活用推進会議」へと名称を変更しています。
 地理空間情報基本計画の策定や、G空間行動プランの策定、フォローアップ等は、この地理空間情報活用推進会議が中心となって行われています。 現在、推進会議の議長は内閣官房副長官(政務及び事務)となっており、関係府省の担当部局長が構成員となっています。 国土地理院は、推進会議の構成員として参加していると同時に、推進会議の事務局を、内閣官房、国土交通省国土政策局と共に努めています。

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