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西之島の空中写真を無人航空機で初めて自動撮影

発表日時:2014年04月14日(月)14時00分

 国土地理院は、小笠原村父島から無人航空機(UAV)を約130 km 離れた西之島に飛行させ、UAVとしては初めて西之島周辺の空中写真を自動撮影することに成功しましたので、その撮影写真を公開します。
 国土地理院は、3月22日に無人航空機(UAV*1)による西之島の空中写真撮影を行いました。これは、UAVによる離島の自動撮影としては初めての試みです。今回の撮影は、防衛省と東京都小笠原村の協力を得て行われたものであり、父島から片道約130kmという長距離の飛行に加え、通信範囲外となる状況下で、GNSS*2により機体位置情報を取得しつつ、上空から空中写真を撮影したものです。
 撮影した空中写真は、国土地理院が保有する航空機(有人機)「くにかぜIII」による平成25年12月4日、17日及び平成26年2月16日の撮影に引き続き、インターネット上の「地理院地図」で追加公開します。また、西之島周辺の立体図、数値標高モデル及び地形判読図についても公開します。
 今回の撮影は、地理空間情報の効率的な取得方法を探求する目的で実施したものであり、従来の「くにかぜIII」による撮影とは異なり、測量用のGNSS受信機・カメラを用いていないことから、解析には時間がかかりました。そのような中でも、「くにかぜIII」による既存空中写真等の成果を基準に用いることで、必要な精度を得るためのノウハウや課題を抽出し、UAVの活用可能性を確認することができました。
 国土地理院では、今後もこのような事例を積み重ね、低高度から高い頻度で撮影が可能なUAVについて、離島や有人機の近づけない危険箇所における防災や測量への活用可能性を追求するための研究を継続する予定です。
 計測結果の概要は、以下のとおりです。

 〇国土地理院における西之島周辺の噴火活動関連情報のURL
      http://www.gsi.go.jp/gyoumu/gyoumu41000.html

  別紙1   無人航空機(UAV)の飛行経路図
  別紙2   空中写真(西之島周辺部)
  別紙3   4回の撮影時期の比較
  別紙4   西之島周辺の立体図
  別紙5-1 西之島噴火 地形判読図
  別紙5-2 平成25年からの西之島噴火による新たな陸地の形成・拡大について(第四報)
  *1 UAV: 無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle)の略称で、人が搭乗することなく、無線操縦やあらかじめの座標プログラミングによる自律飛行を行う航空機をいいます。
  *2 GNSS: 全球衛星測位システム(Global Navigation Satellite System)の略称で、位置や時刻同期を目的とした電波を発射する人工衛星群及び地上の支援システム並びに比較的簡単な受信機で電波を受信して自分の三次元的な地球上の位置を知る目的で使用する利用者群の総称をいいます。

問合せ先

  〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番  国土交通省国土地理院
(無人航空機について)
  地理地殻活動研究センター 地理地殻活動総括研究官
飛田 幹男 TEL: 029-864-2477(直通)
      FAX: 029-864-2655
(空中写真の解析について)
  地理地殻活動研究センター 地理情報解析研究室主任研究官
神谷  泉 TEL: 029-864-5944(直通)
      FAX: 029-864-2655

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