北海道地方測量部のトピックス(平成27年度)
平成27年度の北海道地方測量部のトピックスをご紹介します北海道地方測量部のトピックス(平成27年度)電子基準点を設置している星置中学校において出前授業を実施(平成28年2月12日)国土地理院では、広報に関する取り組みを強化する目的から、「国土地理院広報戦略」を策定し、院を挙げて計画的かつ効果的な広報活動を展開することとしています。この広報戦略の取り組みとして、3つの戦略と6つのリーディングプロジェクトを掲げ、リーディングプロジェクトのひとつに「電子基準点を設置している学校への出前授業(通称『学校へ行こう』)」があります。北海道地方測量部では、電子基準点「札幌2(020882)」を設置している札幌市立星置中学校の2年生5クラス169人を対象に、平成28年2月12日に出前授業を実施しました。
今回の出前授業は、5名の講師が各クラスを担当することとし、授業内容は5、6時限目を使用して、5時限目は、「国土地理院業務紹介ビデオ」を視聴していただき、その後「電子基準点の紹介」、「地図クイズ」へのグループチャレンジとしました。6時限目は、講師をローテーションして、「地図作りの工程と地理院地図の紹介」、「地図クイズの正解と解説」としました。 電子基準点の紹介では、東北地方太平洋沖地震の地殻変動を捉えたベクトル図やリアルタイムデータを解析した変動の様子などの動画を用いた内容とした結果、生徒達が驚く様子が見られました。地図クイズは、石狩川流域の地形形成やアイヌ語がどのような地形を表しているのかといった出題、領土領海について、さらに近隣国との位置関係などについて理解を深める内容の出題としました。地図作りの工程と地理院地図の紹介では、途中に学校周辺の空中写真の実体視体験を入れて、その後、地理院地図の機能や閲覧できるコンテンツの紹介、さらに学校周辺の変遷が分かる各年代の旧版地形図や防災関係の地図を紹介しました。 なお、各クラスに1つ学校周辺の3D模型地図、全生徒に北海道の陰影段彩余色立体図(赤青メガネ付き)などを配付しましたが、生徒達が興味深く見入る様子が見られました。 最後に出前授業の感想を生徒に聞いたところ、「これまで学校敷地内にある電子基準点には気づかなかったが、大切なものだと分かった。」「国土地理院の仕事が理解できた。」との感想が聞かれました。 今回の出前授業により、生徒達に国土地理院の担うべき役割や測量・地図の重要性を理解いただき、国土地理院や関連業界への就業につながれば幸いです。
第13回北海道測量技術講演会を開催(平成28年1月28日)北海道地方測量部は(公社)日本測量協会北海道支部と共催で、第13回北海道測量技術講演会を札幌第1合同庁舎講堂において、官公庁、民間等から175名の参加により開催しました。
今回のテーマは、「防災・減災に向けた地理空間情報の活用社会へ」とし、北海道大学の村上教授からは、火山活動のメカニズム解明や噴火の準備過程を捉え、火山の活動を予測するために実施されている火山観測の現状について、北海道危機対策局の谷内危機対策課長からは、北海道地域防災計画に基づく北海道の防災・減災に関する取組事例や防災教育についてご報告いただきました。 国土地理院長からは、国土地理院の重点取り組みである「技術、広報、教育(G・K・K)」や近年発生した自然災害での国土地理院の対応の報告をするとともに、宇宙測地課長からは「だいち2号」のデータを用いて、全国を対象に平時から将来の災害に結びつく可能性がある地表の変動の発見とその情報提供を目的とした全国地盤変動図の公開などを報告しました。 また、会場前ロビーでは、講演に関連した情報提供として、平成27年度の電子国土賞、Geoアクティビティフェスタ及び防災アプリ等に関する紹介パネル展示、PCモニターやタブレット端末を用いた地理院地図の紹介、さらに、3D模型によるプロジェクションマッピングを展示しました。 1.開催日時・場所 平成28年1月28日(木) 13時00分~16時30分 札幌第1合同庁舎講堂 2.講演プログラム ※講演資料はPDF版をダウンロードすることができます。 開会挨拶 国土地理院 北海道地方測量部 部長 大塚 義則 「防災・減災に向けた国土地理院の取り組み」 国土地理院長 越智 繁雄 「北海道における防災対策の現状」 北海道総務部危機対策局危機対策課長 谷内 浩史 講演資料(PDF 2.4MB) 「だいち2号による全国地盤変動監視に向けて」 国土地理院 測地部 宇宙測地課長 和田 弘人 講演資料(PDF 4.1MB) 閉会挨拶 国土地理院 北海道地方測量部 次長 岩田 昭雄 3.参加者 総数 175名
5.講演会風景
「第7回地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会」を開催(平成27年12月3日)北海道地方測量部は、平成27年12月3日(木)札幌第1合同庁舎10階共用会議室において、「第7回地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会」(座長:橋本雄一 北海道大学大学院文学研究科教授)を開催しました。
今回は、産学官懇談会のロードマップに基づき、地理空間情報の活用力を高める取組の中から地理教育及び人材育成に関する話題提供が行われた後、産学官の委員の間で議論が交わされました。また、オブザーバーとして、国、道、地方公共団体、民間団体から多数ご参加頂きました。 議事 札幌市立八軒中学校の職場訪問学習(測量体験)を実施 (平成27年10月1日)北海道地方測量部は、平成27年10月1日(木)札幌第1合同庁舎において、札幌市立八軒中学校から要望のあった職場訪問学習として、2年生生徒6名に測量体験を実施しました。
同校の職場訪問学習は、「自ら課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てること」を目的とし、「総合的な学習の時間」の一環として進められているものです。 最初に国土地理院の概要について説明したあと、測量実習として昔ながらの測量である歩測(自分の歩幅から距離を測る方法)や最近の測量機器の操作体験、空中写真の実体視、コンピュータを使った地図の編集を体験していただきました。 生徒達は積極的に実習に取り組み、特に測量機器を用いた測量体験や地図データの編集に興味を持って取り組んでいました。 今回の測量体験が、参加した生徒達の将来の職業選択の参考になれば幸いです。
「平成27年度 公共測量・地理空間情報担当者会議」を開催(平成27年7月23日)公共測量の円滑な実施及び地理空間情報の利活用の推進などを目的とした標記会議を、道内7会場で開催しました。
会議は北海道開発局、北海道をはじめ道内市町村の過半数を超える機関から計228名の出席をいただき、公共測量の諸手続きや測量成果の品質確保、地理空間情報の利活用、「防災共通地図」作成支援、話題提供として、マルチGNSS測量マニュアル(案)について説明しました。また、旭川会場では、旭川開発建設部から地理院地図キットの利活用事例について報告いただきました。
2.議事内容 (1)公共測量関連 公共測量の手続きと測量成果の品質確保、SSPマニュアルを適用した測量の推進と利用状況・今後の基準点体系について (2)地理空間情報関連 地理空間情報の日常的活用のすすめ、「防災共通地図」作成支援について (3)話題提供 マルチGNSS測量マニュアル(案) ~近代化GPS、Galileo等の活用~ (4)各機関の取組等 地理院地図を用いた防災情報共有の試み(旭川会場:旭川開発建設部旭川河川事務所) 札幌市東川下小学校で「測量体験学習」を開催(平成27年7月7日)北海道地方測量部と札樽地区測量設計協会札樽若力会(さっそんわかりきかい)は、平成27年7月7日(火)札幌市白石区の東川下小学校において、「測量の日」記念行事の一環として「測量体験学習」を開催しました。
この「測量体験学習」は、地図と測量に関する知識と理解の高揚を図ることを目的とし、平成8年から札幌市内の小学校で実施しているもので、今年で20年目を迎えます。今年は、同校6年生の児童47名が参加して行われました。 測量体験学習の冒頭では、教室において、北海道地方測量部から地図と測量、地理院地図を活用した学校周辺の今と昔の状況、防災対応などの説明を行いました。測量体験では、当日はあいにくの雨のため、会場をグラウンドから体育館へ変更して、歩測による距離の測定やトータルステーション(測角・測距儀)を使って体育館の2 階の高さの測定を行いました。 その後、小雨が降る中ではありましたが、グラウンドに移動し、トータルステーションを用いた「トラバース測量」の体験を行いました。各計測点をラインでつなぐと、グラウンドには北海道の形が浮かび上がり、児童たちから驚きと歓声がわき上がりました。 今回の体験が児童たちの地図・測量への興味を高めるとともに、将来の職業を考える際の参考になれば幸いです。
北広島市立西の里中学校の職場訪問学習(測量体験)を実施 (平成27年5月13日)北海道地方測量部では、平成27年5月13日(水)札幌第1合同庁舎において、北広島市立西の里中学校から要望のあった職場訪問学習として2年生生徒12名に測量体験を実施しました。
同校の職場訪問学習は、「総合的な学習の時間」の一環として取り組まれ職場訪問と職業体験を通して、働くことの意味や自己の生き方を考えることができることを目的としたもので、平成24年度から毎年行なわれており、4回目となります。 今回は、最初に国土地理院の測量と地図に関する取り組みについて説明を行った後、測量器機の操作体験に加え、空中写真の実体視やコンピューターを使った地図の編集についても体験していただきました。 参加した生徒からは、「1日でどのくらいの範囲の地図を描けるのですか?」といった技術的な質問から、「災害が起こった場合、どのような対応をとっているのですか?」、「災害の種類によって対応は違いますか?」といった踏み込んだ質問まで、幅広い質問が出て、真剣に取り組んでいる姿勢が伝わってきました。 今回の測量体験が、参加した生徒達の将来の職業選択の参考になれば幸いです。
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