衛星レーダ画像(RADARSAT)によるシムルエ島の海岸線変化(隆起による離水)
シムルエ島北西部拡大図
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図はレーダー衛星(RADARSAT:カナダ)が2003年7月22日(地震前)と2005年2月17日(地震後)に撮影したインドネシア・シムルエ島のデータから作成したレーダー反射強度変化を表す画像です。反射強度は、表面の粗度(滑らかさ)に依存します。例えば、水面の反射強度は小さく、画像上で黒く表されます。水色で示した部分は地震後に反射強度が増加した地域であり、シムルエ島の北西側の海岸線に分布しています。地震の断層運動により生じた地盤の隆起を示しています。 2004年スマトラ島沖地震に伴う隆起によって、珊瑚礁や砂浜が海面上に姿を現し、最大約300mの離水海岸が形成されました。 レーダー画像は、このような海岸線の変化を、全体像として把握するのに適しています。 潮位との関係 海岸線は、潮位によっても変化しますが、潮位の変化はほとんどないので、この効果は無視することができます。 NAO99Bによって計算されたシムルエ島北西端の潮位は、それぞれの画像取得時刻において、-14.5cmと-1.5cmであり、わずかながら海面高が上昇しています。つまり、観測された海岸線の後退は、潮位の変化では説明できません。 |
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レーダー画像について
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シムルエ島の隆起域
シムルエ島全体の衛星レーダー画像
シムルエ島全体のレーダー反射強度変化画像はこちらです[PNG:12,453KB]。
南東部の陸部に、暗い部分、及び、赤や水色の部分が見えますが、これは、撮影時にAGC(自動利得制御)の不具合、及び、タイミングのずれがあったためです。この領域でも、海岸線変化の把握は可能で、海岸線変化は見られません。
南東部の陸部に、暗い部分、及び、赤や水色の部分が見えますが、これは、撮影時にAGC(自動利得制御)の不具合、及び、タイミングのずれがあったためです。この領域でも、海岸線変化の把握は可能で、海岸線変化は見られません。
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上画像を引用するときは、その傍に"Analysis by GSI from ENVISAT ASAR raw data"等のクレジットを必ず入れてください。なお、英文表記が不適な記事の場合は、画像の傍に「国土地理院提供」、本文に「ENVISATのデータを使用して・・・」等の文言を入れてください。
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Caltech Tectonics Observatoryによる現地調査結果との比較
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2枚の現地写真は、カリフォルニア工科大学の地質学者Kerry Sieh教授がヘリコプターや船を使った現地調査の際に撮影したものです。 Photo by Kerry Sieh Tectonics Observatory Caltech Sieh教授は、地震に伴う海岸の隆起や沈降を測定しました。 右上の写真: 地震によって95cm隆起した環状珊瑚に子供達がのっています。 左下の写真: 地震によって隆起した礁(reef)。 隆起高は約150cm(Sieh教授測定から)、隆起した礁の幅は約300m(レーダー画像から)。薄茶色の海岸部分のほとんどが地震時に隆起して海面上に現れたことが衛星レーダー画像から確認できます。 謝辞: 写真及び隆起・沈降量測定データの使用を許可して下さったCaltech Tectonics ObservatoryのKerry Sieh教授に感謝します。 |
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下図は、Caltech Tectonics ObservatoryのSieh教授等が現地で測定等した隆起(水色)・沈降(赤)量を元に飛田が作図したものです。レーダー画像と下図を比較すると、隆起量が大きいところほど、隆起幅が大きい傾向が見られるなど、互いに調和的です。レーダー画像では、沈降を見るのが難しいですし、また、隆起・沈降量を直接測ることはできませんが、隆起が起こった場所の空間分布の把握には適しています。 |
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