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地理院ホーム  > 研究開発  > 地理地殻活動研究センター  > 地殻変動研究室  > 2016年10月イタリア中部の地震に伴う地殻変動 最終更新日:2016年11月15日

2016年10月イタリア中部の地震に伴う地殻変動

合成開口レーダー(SAR)解析によって明らかとなった地殻変動

作成:2016年11月8日、更新:2016年11月15日 English version of this page

地殻変動の特徴

2016年10月26日及び30日(UTC)にイタリア中部で相次いで大きな地震が発生しました。これらの地震に伴う地殻変動を把握するため、日本の地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダー(PALSAR-2)のデータを使用してSAR干渉解析を行いました。

これまでの解析により、以下のことがわかりました。

10月26日の地震(Mw6.1、図1)
  • 震央から東7km付近で最大約25cmの衛星から遠ざかる向きの変動が見られます。
  • 今回の地震に伴う変動のパターンや規模は、8月24日の地震(Mw6.2、図南部の変動)と同様で、地震波から推定される地震のメカニズム解(北北西-南南東走向の節面を持つ正断層型)と調和的です。
  • 8月24日の地震とは変動域が重複しておらず、間に変動が見られない領域が存在します。

10月30日の地震(Mw6.6、図2)
  • 震央から南7km付近のノルチャ(Norcia)付近で約25cmの衛星に近づく向きの変動が見られます。また、震央から東8km付近では最大70cm以上の衛星から遠ざかる向きの変動が見られます。さらにその東隣では複雑な位相変化が見られ、複雑な地殻変動が生じたことを示しています。
  • 複雑な位相変化が生じた領域は、8月24日と10月26日の地震で変動が見られなかった領域(図1)に一致しており、2回の地震で破壊しなかった領域が10月30日の地震で破壊したと考えられます。

10月26日及び10月30日の地震に伴う変動の準上下成分及び準東西成分
  • 10月26日と10月30日の両地震に伴う地殻変動を捉えた2方向からのSAR干渉画像(図3、図4)を利用して、変動の準上下成分及び準東西成分を計算しました(2.5次元解析、図7)。
  • 2.5次元解析の結果(図5、図6)、10月30日の地震の震央から東10km付近で最大80cm以上の沈降、40cm以上の西向きの変動が見られます。また、複雑な位相変化の領域の東側では沈降は見られず、最大30cm以上の東向きの変動が見られます。震央から南約7kmのノルチャ(Norcia)付近で西向きの変動が極大となり、最大30cm以上に及んでいます。

※ より詳細な分析等により、今後内容が更新されることがあります。

SAR干渉画像

画像:図1干渉画像

図1 [PNG: 908KB]

画像:図2干渉画像

図2 [PNG: 868KB]

画像:図3干渉画像

図3 [PNG: 1.00MB]

画像:図4干渉画像

図4 [PNG: 980KB]

 


番号
観測日 観測時間
(UTC)
衛星
進行
方向
電波
照射
方向
観測
モード
*1
入射角
(震央)
垂直
基線長
KMZ
1 2016/02/05
2016/10/28
22:53頃 北行 F-F 30° -87m 1.67MB
2 2016/10/28
2016/11/11
22:53頃 北行 F-F 30° +55m 1.20MB
3 2016/08/24
2016/11/02
23:00頃 北行 F-F 40° -96m 3.22MB
4 2016/08/31
2016/11/09
11:15頃 南行 F-F 36° -56m 2.51MB

*1 F:高分解能(10m)
(参考: ALOS-2プロジェクト/PALSAR-2(JAXA)

解析:国土地理院   原初データ所有:JAXA
本成果は、地震予知連絡会SAR解析ワーキンググループの活動を通して得られたものです。

変動の準上下成分及び準東西成分

画像:図5準上下成分

図5. 準上下成分 [PNG: 647KB] [KMZ: 622KB]

画像:図6準東西成分

図6. 準東西成分 [PNG: 661KB] [KMZ: 527KB]

 

【2.5次元解析】
複数の方向からの観測データによる干渉画像を利用して、変動を準上下・準東西方向に分離することができます。
画像:図7 2.5次元解析の概念図
図7. 2.5次元解析の概念図

地震概要

地震発生
日時
2016年10月26日19時18分(UTC)
2016年10月27日04時18分(JST)
2016年10月30日06時40分(UTC)
2016年10月30日15時40分(JST)
震源位置 42.934°N、13.043°E、深さ10.0 km
(USGS、2016年11月15日現在)
42.855°N、13.088°E、深さ10.0 km
(USGS、2016年11月15日現在)
マグニチュード Mw=6.1
(USGS、2016年11月15日現在)
Mw=6.6
(USGS、2016年11月15日現在)

分析に使用した人工衛星

日本の地球観測衛星 「だいち2号」(ALOS-2)

広報・講演・論文発表

準備中

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室長      矢来 博司(YARAI Hiroshi) 029-864-6925
主任研究官 小林 知勝(KOBAYASHI Tomokazu) 029-864-6156
研究官    森下 遊(MORISHITA Yu) 029-864-6549
問い合わせ先

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