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地理地殻活動研究センター談話会 講演要旨集(2002年)

レーザースキャナーデータのフィルタリングについて
大坪 和幸 (地理情報解析研究室)

航空機搭載レーザースキャナー技術は、地表及びその上の樹木や構造物(地上物)の高さをランダムかつ高密度に観測し、 X,Y,Zの三次元座標値を持つデータ(ポイントデータ)を取得する。レーザースキャナーデータを、地表面観測点と地上物観測点に分離する技術は、フィルタリングと呼ばれているが、これまでは、ポイントデータから作成したグリッドデータに対するフィルタリング手法を開発してきた。
今回、レーザースキャナーによって観測されたポイントデータのフィルタリング手法を開発し、都市構造を持つ新宿駅周辺や学園都市部、丘陵地のモデルとして筑波山麓での実験を行ったところ、良好な結果が得られたので、これを報告する。

数値等高線データを用いた地形計測~屋久島にて~
水越 博子 (地理情報解析研究室)

等高線図を用いて手作業で行ってきた地形の計測や分類を、数値等高線データを用いて自動的に再現する手法について、紹介する。また、本手法による屋久島全体(縮尺1:25,000)での勾配と斜面方位の計算、斜面型の分類、谷線の抽出などの結果についてポスターで展示、報告する。

DEMを用いた地形計測の方法と問題~内挿補間による地形表現の違い~
岡松 香寿枝 (地理情報解析研究室)

数値地図の等高線データや航空機搭載型レーザースキャナー等からのDEMの作成においては、使用される内挿補間方法は様々であり、どのパラメータを用いればどのような表現になるのか、最適なものはどれなのかを検討するだけでも時間と労力がかかる。
そこで、グリッドサイズや内挿補間手法を変えて作成した様々なDEMから生成した標高・傾斜角・谷線についての比較結果を紹介し、また、新しい地形解析手法であるC-BATM(本談話会で水越が紹介)によるベクトル表現の結果も合わせて検討する。さらに、レーザスキャナデータのように詳細なDEMを扱う際に気になった注意点・疑問点についても触れる。
日時:  平成14年12月 6日(金) 15時15分~17時
場所:  国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

宇宙測地における座標系について
松坂 茂 (宇宙測地研究室)

測量および地球観測の基準となる座標系について解説する。理論的な概念である地球中心系、太陽系中心系などからVLBIやGPSなどの宇宙測地観測によって具体化した形であるICRF(天球座標系)、 ITRF(地球座標系)などについてその構築の仕方、災害対策基本法精度、安定性等について述べる。

DEMを用いた接峰面と接谷面の新しい生成アルゴリズムの開発
陳村 理沙 (地理情報解析研究室)

標高データに対し、2次微分法を用いて極大値と極小値を求め、対象領域内の接峰面や接谷面を生成するアルゴリズムを提案した。また、阿武隈山地に適用し、妥当な結果が得られた。本手法を利用すれば、従来方法で作成した接峰面に存在してい る問題点が避けられ、地形の起伏を忠実に反映した接峰面や接谷面を作成できる。この新しい手法を報告する。

宮城県沖地震想定震源域におけるプレート間結合状態の時間変化推定
紀 小麗 (地殻変動研究室)

1978年宮城県沖地震の後、プレート境界がどのような状態にあるのか、国土地理院の地殻変動データに基づいて推定を行っているので,その中間報告を行う。数十年間の地殻変動データからプレート境界の状態の時間変化を精度よく推定するため、宮城県沖の地下構造を実際に即した形でモデル化し、有限要素法を用いて地下マントルの粘弾性効果を定量的に計算した。さらに、粘弾性インバージョンプログラムを作成し、プレート間結合状態の時間変化を推定している。
日時:  平成14年11月 1日(金) 15時15分~17時
場所:  国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

硫黄島の地殻変動~JERS-1の干渉SAR解析より~
矢来 博司 (地殻変動研究室)

硫黄島は1889年以来小規模な水蒸気爆発が15回以上発生している非常に活発な火山である。この硫黄島では長期的には20cm/yearを上回るような急激な隆起が続いており、島内での水準測量や辺長測量の結果は、非常に複雑な変動パターンを示している。この硫黄島について、JERS-1/SARデータの干渉SAR解析により地殻変動を面的に捉えた結果について報告する。

干渉SAR法によるアファー・プレート発散境界周辺の地殻変動場検出
小澤 拓 (地殻変動研究室)

本研究は、プレート発散境界周辺のテクトニクス解明を目的とし、干渉SAR法をアラビア-ソマリア-ヌビアプレート 境界域であるアファー地域に適用して、地殻変動検出を試みている。しかし、本研究地域では、水蒸気による擾乱を激しく受けるために、正確に地殻変動を検出するには至っていない。
本発表では、干渉SARによる結果や、他の手法による結果を統合し、アファー地域のテクトニクスについての解釈を試 みる。

阿武隈山地におけるDEMと接峰面・接谷面から抽出された地形の特徴
佐藤 浩 (地理情報解析研究室)

阿武隈山地を対象として、地理院50mメッシュDEMを用い、尾根・谷地形における標高と平均傾斜の関係を地質ごとに 明らかにする。なお、尾根・谷地形の抽出のために、ここではDEMから計算される接峰面、接谷面を用いた。
日時:  平成14年10月 4日(金) 15時15分~17時
場所:  国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

干渉SAR解析技術における基線推定の自動化手法の開発に関する研究
加藤 敏 (宇宙測地研究室)

干渉SAR手法により地殻変動等の定常的観測システムを構築する研究の一環として、国内ユーザー数が多いWindows上で動作する解析ソフトウェアについて、基線推定処理を自動化する研究を行った。カナダAtlantis社製の市販ソフトを基本とし、干渉画像に現れる位相差を数値地形モデルから求められる位相差に適合するように基線を最小二乗推定する処理法を開発した。東京地域のJERS-1データに適用して評価を行ったところ、ほぼ自動的に基線推定処理が行われ、干渉画像から軌道縞と地形縞がほぼ除去された。

シフト不変ニューラルネットによる画像の分類
神谷 泉 (地理情報解析研究室)

空中写真等の画像の分類では、色の情報以外に、形の情報が重要である。形の情報を用いた分類においては、どのような特徴量を利用するかが問題となる。ニューラルネットワークでは、特徴の抽出とこれを用いた分類が同時に行われる。今回、近隣の画素の情報も同時に処理できるようニューラルネットの構造を工夫し、色の情報と形の情報を同時に使用して、画像を分類することができた。その結果を報告する。

地殻変動でみる火山
村上 亮 (地理地殻活動総括研究官)

GPS連続観測や干渉合成開口レーダー(InSAR)による面的観測など、90年代になって地殻変動計測の新しい技術が次々と登場した。これらの新技術による火山観測の結果、多様でダイナミックな火山の活動の様子がより詳しく理解できるようになってきた。講演では、有珠山、三宅島、伊豆大島等の観測結果と、それにより明らかになってきた活動のメカニズムについて紹介し、火山を理解する際に地殻変動データがどのように役立つかについて議論する。また、GPSの即時解析を用いたリアルタイム監視など今後への期待についても展望する。

日時:平成14年10月 4日(金) 15時15分~17時
場所:国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

GPS観測に基づく東海地方の地殻変動の最近の状況
小沢 慎三郎 (地殻変動研究室)

2000年伊豆諸島群発地震活動が沈静化した後、東海地震の懸念される東海地方で新たな異常変動が、国土地理院のGPS観測網により観測され現在に至っている。東海地方のプレート間すべりを強く示唆する東海異常地殻変動が空間・時間的に現在どのような状況にあるのかを紹介すると共に、観測結果に基づいて推定された東海地方のプレート間の状態変化及び、次の東海地震への影響に関して議論する。

米国における災害分野でのGIS等の活用事例調査報告+カリフォルニア州の自然見聞録
小白井 亮一(地理情報解析研究室)

講演の前半は、平成13年度人事院行政官短期在外研究の成果報告として、カリフォルニア州における法律に基づく地震対策制度の概要とともにその制度の中でのGISの活用事例について説明する。また、地震対策に関するUSGS西部支所のユニークな取り組みも紹介する。後半は、「カリフォルニア州の自然見聞録」と題して、カリフォルニア州の地形や地質などについて現地の写真を交えて紹介する。
日時:平成14年 8月 2日(金) 15時15分 ~ 17時
場所:国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

国土地理院地理地殻活動研究センター談話会の開始にあたって
海津 優 (地理地殻活動研究センター長)

(要旨は省略)


レーザースキャナーデータを用いた地すべり地形抽出のための細密DEMによる傾斜区分
長谷川 裕之 (地理情報解析研究室)

航空機搭載型レーザースキャナーは、地表面がある程度の植生に覆われていても直接地表面形状を計測することができる。まず初めに植生分類図を利用して、どの程度のレーザーパルスが地表まで到達するかを調べた。次に地すべり地区において高密度・高精度な地形データの作成を行い、等高線からの地形判読を行った。最後に、判読により作成した地すべり微地形(平坦面、遷急線)データと地形データから求められた傾斜量を用いて統計解析を行い、数値解析による地すべり地形抽出を試みた。その成果を報告する。

新しい日本のジオイドGSIGEO2000
黒石 裕樹 (宇宙測地研究室)

新しい日本の測地基準系に適合する最新の公表ジオイド・モデル「日本のジオイド2000 GSIGEO2000」の構築について、そのもととなった重力ジオイド・モデルJGEOID2000、全国ジオイド測量の再解析処理とあわせて、処理の方法や、品質について紹介する。
日時: 2002(平成14)年7月12日(金) 15時15分 ~ 17時
場所: 国土地理院 地理地殻活動研究センター セミナー室(本館6階)

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