平成16年(2004年)新潟県中越地震に伴う地殻変動(2)

電子基準点(GPS連続観測点)による解析

 平成16年10月27日(水)10時40分頃新潟県中越地方で発生した余震(マグニチュード6.1)について、電子基準点(GPS連続観測点)のデータを解析した結果、北魚沼郡守門村の電子基準点が約3cm隆起したことを確認しました。
新潟県中越地震(10月27日の余震) 水平変動ベクトル

新潟県中越地震(10月27日の余震) 上下変動ベクトル

地殻変動から推定した震源断層モデルについて

 この地殻変動から推定される断層モデルとして、走向は、ほぼ北東から南西方向、長さ約9km、幅約5kmの断層面(傾斜角34度)が約0.5m南東側地塊が北西側地塊に乗りあがった(逆断層)と推定されます。上端部の深さは約10kmで、断層の位置は余震の震源分布とももほぼ一致します。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約5.8となりました。これによると、本震の震源断層と共役の東落ち断層面が(変動は東上がり)がやや深い位置で活動したと推定されます。

 (*モーメントマグニチュード(Mw):地震で解放されたひずみの大きさから推定した地震の規模)
断層モデルの概念図

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