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ジオイドとは

 地球は、自転による遠心力の影響で、極(南北)方向に比べて赤道方向が少し膨らんだ回転楕円体*(半径比で約1/300)に近い形をしています。地球上のすべての物体には、地球の引力と自転による遠心力の二つを合わせた重力が働いています。水などの流体は、重力によって移動し、重力がつりあう場所に落ち着きます。

 水が重力だけを受けていると仮定すると、その水が地球の表面で落ち着いたときにつくる面を、測地学や地球物理学では、「重力の等ポテンシャル面」、測量分野では「水準面」と呼んでいます。この「水準面」は、すべての場所で重力の方向と直交します。川の水は重力の影響を受けて水準面の高い方から低い方へ流れます。このように、高さの高い、低いは「水準面」で決まっています。

 地球の表面の7割は海洋で覆われており、測地学では世界の海面の平均位置にもっとも近い「重力の等ポテンシャル面」を「ジオイド」と定め、これを地球の形状としています。日本では、東京湾平均海面を「ジオイド」と定め、標高の基準としています(離島を除く)。したがって、標高は「ジオイド」から測った高さになります。

 地球の表面にある地形には、8,000mを超える山や、10,000mよりも深い海溝といった大きな起伏があります。また、地球の地殻構造は不均質で、そのため地球の引力(ひいては重力)はこの不均質を反映して場所によって変化します。「ジオイド」にもこれに応じた起伏があり、「ジオイド」の起伏ともっとも良くあう回転楕円体と比べたとき、「ジオイド」の凹凸(回転楕円体から測った垂直高)は最大約±100mに達します(図-1)。日本では、「GRS80楕円体」を回転楕円体として採用しており、この楕円体からの「ジオイド」までの高さを「ジオイド高」としています。この高さは基準となる楕円体によって変わります(図-2)。

 現在、測量やナビゲーションに利活用されているGPSでは、幾何学的な位置(緯度、経度、楕円体高)を求めることができますが、重力を考慮していないため、標高を直接求めることはできません。GPSを用いて標高を求めるには、「ジオイド高」が必要になります。

 * 日本で採用している回転楕円体「GRS80楕円体」は、地球の形状、重力の定数、角速度といった地球の物理学的な状態を表す値が定義されており、計算式を用いて地球をもっとも正確に表現することができます。

図-1 ジオイドの概形
ジオイドの概形を示した図です。西経15度、東経165度を通る地球の南北断面を表しています。
参考資料:Milan Bursa-Karel Pec(1998). Gravity Field and Dynamics of the Earth, Academia, P87


図-2 楕円体、ジオイド、標高の関係
楕円体、ジオイド、標高の関係を表した模式図です。楕円体高からジオイド高を引き算すると標高になります。
 

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