平成19年7月~8月の地殻変動について

発表日時:2007年9月7日(金)16時00分

全国の地殻変動概況

 別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた7月中旬から8月中旬までの1ヶ月間の地殻変動を表したものです。
 新潟県中越地方では、7月16日に発生した平成19年(2007年)新潟県中越沖地震の影響が見られます。
 硫黄島では、南東部の大きな隆起などの地殻変動が見られます。(トピックス参照)
 その他の地域では特に目立った変動は見られません。


トピックス

  • 7月16日に発生した平成19年(2007年)新潟県中越沖地震(マグニチュード6.8)に伴う地殻変動について、最終暦による基線解析を行い、電子基準点「柏崎1」(柏崎市松波)で西北西方向へ約17cmの移動と約2cmの沈降など、最終解が確定しました。
  • 別紙8[PDF形式:49KB], 別紙9[PDF形式:60KB]
    なお、電子基準点「出雲崎」の変動量には、局所的な変形による影響が含まれている可能性があります。
  • 8月13日から活発化した九十九里浜付近(千葉県東方沖)の地震活動に同期して房総半島南東部で南南東方向へ1cm~2cm 程度のゆっくりとした地殻変動がGPS観測により検出されました。
  • この付近では、平成8年(1996年)5月、平成14年(2002年)10月にプレート境界付近のスロースリップが観測されており、今回も同様の現象と考えられます。
    別紙10[PDF形式:51KB], 別紙11[PDF形式:50KB]
  • 伊豆大島では、島内の観測点を結ぶ基線で、平成19年3月頃からの小さな伸びが継続しています。
  • 別紙12・13[PDF形式:189KB]
  • 硫黄島では、平成18年8月頃からの電子基準点「硫黄島1」の隆起が継続しています。GPS機動連続観測点「M硫黄島」も4月17日の設置以降、隆起が継続しています。電子基準点「硫黄島2」の南方向の地殻変動も継続しています。
  • 別紙14・15[PDF形式:383KB]
  • 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が見られます。
  • 別紙16[PDF形式:104KB]

問い合わせ先

国土地理院
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
測地観測センター      地震調査官     中川 弘之 (029-864-4825)
測地観測センター      地殻監視課長    宮崎 孝人 (029-864-5971)
地理地殻活動研究センター  地殻変動研究室長  飛田 幹男 (029-864-6925)

補足説明

  • 全国の1年間の地殻変動(平成18年8月中旬から平成19年8月中旬まで、別紙17)[PDF形式:302KB]
    • 北海道地方では、平成15年(2003年)十勝沖地震後の余効変動の影響が見られます。
    • 能登半島では、平成19年(2007年)能登半島地震に伴う地殻変動が見られます。
    • 新潟県中越地方では、平成19年(2007年)新潟県中越沖地震に伴う地殻変動が見られます。
    • 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
    • その他の地方では、プレート運動による定常的な変動が見られます。

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