平成19年4月~5月の地殻変動について
発表日時:2007年6月7日(木)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた4月中旬から5月中旬までの1ヶ月間の地殻変動を表したものです。
硫黄島では、南東部の大きな隆起などの地殻変動が見られます(トピックス参照)。
その他の地域では特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 伊豆大島では、島内の観測点を結ぶ基線で、平成18年8月頃から縮みの傾向が続いていましたが、平成19年3月頃に伸びに転じ、小さな伸びが継続しています。 (別紙8・9[PDF形式:331KB])
- 硫黄島では、電子基準点「硫黄島1」が、平成18年8月頃に長期的な沈降から隆起に転じた後、11月頃から12月末まで隆起速度が加速しました。1月に入りやや減速しましたが、隆起傾向は継続しています。GPS機動連続観測点「M硫黄島」も4月17日の設置以降、隆起の傾向が続いています。電子基準点「硫黄島2」の南方向の地殻変動も平成18年11月以降、「硫黄島1」と同様の経過をたどっています。 (別紙10・11[PDF形式:340KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が見られます。 (別紙12[PDF形式:296KB])
問い合わせ先
国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 (029-864-6925) 測地観測センター 地震調査官 中川 弘之 (029-864-4825)
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成18年5月中旬から平成19年5月中旬まで、別紙13)[PDF形式:573KB]
- 北海道地方では、平成15年(2003年)十勝沖地震後の余効変動の影響が見られます。
- 能登半島では、平成19年(2007年)能登半島地震に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な変動が見られます。