第２回測量行政懇談会での議論の概要

（順不同）

　第２回測量行政懇談会では、はじめに平成18年度報告書が了承された後、今後議論すべき内容に関して以下の議論が行われました。

平成18年度の測量行政懇談会の議論は規制緩和への対応等から、制度的な内容が中心であったが、国土地理院が何年間にどんな地図をどれぐらい出すべきかといった基本測量長期計画の議論も測量行政懇談会の場で行うべきであろう。

災害時の地図情報はインフラとして極めて重要であろう。防災、環境情報としては人の住まない山地を含め全国土を対象として整備しなくてはならず、費用対効果の話にはならないのではないか。

国土地理院は、国家戦略の拠点として、世界の地理情報を集積・提供すべきではないか。

過去からの測量成果のうち、汎用性のあるものをデジタル化しアーカイブしていくことは重要ではないか。

今年度議論できなかった測量資格制度については、来年度十分に議論する必要がある。また、デジタル成果が広まったとはいえ、若い測量技術者の能力が意外と不足しており問題ではないか。

「公共測量作業規程」というような用語から、測量が単なる作業というイメージが与えられている。「測量」とは、何かを工学的に計測するだけではなく、もっと社会的なものであり、より広い意味でとらえるべきではないか。

測量成果の整備・利活用の方針策定にあたっては、測量成果がどのような公共の財産であるのかを考えていかなければならないのではないか。例えば、純粋な公共財としての警察・消防のサービスのようなものであれば、すべて国、公共団体が無償で差別なく提供しているが、準公共財の道路との対比では、道路は誰でも使ってよい一方で、多少の制限が必要であり、有料道路のように受益者負担もありうるのではないか。

測量成果の整備・利活用では、国土地理院がリーダーシップをとって各地方公共団体に対する運用面での指導の強化をすべきではないか。

民間企業の活力を利用し、民間成果を利活用していくことが重要ではないか。