平成19年(2007年)能登半島地震に伴う地殻変動(第2報)
発表日時:2007年3月28日(水)14時00分
概要
国土地理院(院長 藤本 貴也(ふじもとたかや))は、電子基準点を全国に展開し連続的な地殻変動観測を実施しています。
3月25日に能登半島地震(M6.9、深さ約11km、最大震度6強)に伴う地殻変動の暫定値を発表していますが、その後に蓄積したデータや情報をもとに、より正確な地殻変動量を求めました。
3月27日9時までのデータを解析した結果、電子基準点「富来(とぎ)」(志賀町富来)で南西方向へ約21cmの移動と約7cmの隆起、電子基準点「穴水」(穴水町大町)で北西方向へ約12cmの移動と約2cmの沈降となりました。なお、地震後の現地調査により、電子基準点「富来」及び「能登島」で観測点の傾斜が確認されたため、傾斜量の測定をもとに補正を行っています。
この地殻変動から、震源断層モデルを推定しました。断層の形状を長方形と考えて推定したところ、断層の向きは、ほぼ北東-南西方向、大きさは、長さ約21km、幅約14kmで、北西から南東に傾き下がる右横ずれを含む逆断層(傾斜角63度)であることが分かりました。上端部の深さは約1km、すべり量は約1.7mです。これは、南東側の地塊が北西側にのり上げるような断層運動によるものと考えられ、余震の分布ともほぼ整合します。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約6.7となりました。
3月25日に能登半島地震(M6.9、深さ約11km、最大震度6強)に伴う地殻変動の暫定値を発表していますが、その後に蓄積したデータや情報をもとに、より正確な地殻変動量を求めました。
3月27日9時までのデータを解析した結果、電子基準点「富来(とぎ)」(志賀町富来)で南西方向へ約21cmの移動と約7cmの隆起、電子基準点「穴水」(穴水町大町)で北西方向へ約12cmの移動と約2cmの沈降となりました。なお、地震後の現地調査により、電子基準点「富来」及び「能登島」で観測点の傾斜が確認されたため、傾斜量の測定をもとに補正を行っています。
この地殻変動から、震源断層モデルを推定しました。断層の形状を長方形と考えて推定したところ、断層の向きは、ほぼ北東-南西方向、大きさは、長さ約21km、幅約14kmで、北西から南東に傾き下がる右横ずれを含む逆断層(傾斜角63度)であることが分かりました。上端部の深さは約1km、すべり量は約1.7mです。これは、南東側の地塊が北西側にのり上げるような断層運動によるものと考えられ、余震の分布ともほぼ整合します。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約6.7となりました。
資料
- 資料-1 平成19年(2007年)能登半島地震に伴う地殻変動ベクトル図 (PDF形式:123KB)
- 資料-2 平成19年(2007年)能登半島地震に伴う基線変化グラフ (PDF形式:76KB)
- 資料-3 震源断層モデルと水平変動 (PDF形式:443KB)
- 資料-4 震源断層モデルと上下変動 (PDF形式:446KB)
- 資料-5 震源断層モデルの概念図 (PDF形式:926KB)
問い合わせ先
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土地理院 TEL 029-864-1111(代表) <GPS連続観測について> 測地観測センター 地殻監視課長 宮崎 孝人 TEL 029-864-5971(直通) <地殻変動・断層モデルについて> 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 TEL 029-864-6925(直通)