宮城県沖を震源とする地震に伴う地殻変動(第2報)及び緊急測量の実施
発表日時:2005年8月16日(火)22時00分
概要
国土地理院(院長 矢口 彰(やぐちあきら))は、電子基準点(GPS連続観測点)を全国に展開し連続的な地殻変動観測を実施しています。
平成17年8月16日(火)11時46分頃に発生した宮城県沖の地震(マグニチュード7.2暫定値)について、同日18時までの電子基準点データを解析した結果によると、資料-1~3に示すとおり、電子基準点「牡鹿」(石巻市)が東へ約5cm水平移動したことが認められました。このほか、電子基準点「矢本」(矢本町)、「河北」(石巻市)、「女川」(女川町)、「涌谷」(涌谷町)が南東へ約4cm移動していることなど宮城県において顕著な地殻変動が認められました。
この地殻変動から、震源断層の形状を長方形として断層モデルを推定したところ、断層の向きが、ほぼ北北東-南南西方向、大きさが、長さ約32km、幅約33kmで、東から西に傾き下がる低角の逆断層(傾斜角21度)となりました。上端部の深さは約40kmです。これは、西側のプレートが東側にのり上げるような断層運動によるものと考えられます。また、このすべり量は約2.5mです。断層の大きさとすべりの量から推定した今回の地震のモーメント・マグニチュード(Mw)※の大きさは、約7.2となりました。
国土地理院は、さらに震源域周辺のより詳細な地殻変動を得るため、牡鹿半島周辺において高密度な「GPS測量」を8月17日(水)より8月21日(日)まで緊急に実施します。
※地震で解放された歪みの大きさから推定した地震の規模を「モーメントマグニチュード」と言います。通常使われるマグニチュードは地震動から推定しています。
平成17年8月16日(火)11時46分頃に発生した宮城県沖の地震(マグニチュード7.2暫定値)について、同日18時までの電子基準点データを解析した結果によると、資料-1~3に示すとおり、電子基準点「牡鹿」(石巻市)が東へ約5cm水平移動したことが認められました。このほか、電子基準点「矢本」(矢本町)、「河北」(石巻市)、「女川」(女川町)、「涌谷」(涌谷町)が南東へ約4cm移動していることなど宮城県において顕著な地殻変動が認められました。
この地殻変動から、震源断層の形状を長方形として断層モデルを推定したところ、断層の向きが、ほぼ北北東-南南西方向、大きさが、長さ約32km、幅約33kmで、東から西に傾き下がる低角の逆断層(傾斜角21度)となりました。上端部の深さは約40kmです。これは、西側のプレートが東側にのり上げるような断層運動によるものと考えられます。また、このすべり量は約2.5mです。断層の大きさとすべりの量から推定した今回の地震のモーメント・マグニチュード(Mw)※の大きさは、約7.2となりました。
国土地理院は、さらに震源域周辺のより詳細な地殻変動を得るため、牡鹿半島周辺において高密度な「GPS測量」を8月17日(水)より8月21日(日)まで緊急に実施します。
※地震で解放された歪みの大きさから推定した地震の規模を「モーメントマグニチュード」と言います。通常使われるマグニチュードは地震動から推定しています。
添付資料
- 資料-1 宮城県沖を震源とする地震に伴う地殻変動ベクトル図(水平) (PDF形式:273KB)
- 資料-2 GPS連続観測基線図 (PDF形式:265KB)
- 資料-3 成分変化グラフ (PDF形式:55KB)
- 資料-4 平成17年8月16日宮城県沖の地震に伴う地殻変動と断層モデル (PDF形式:819KB)
- 資料-5 断層モデルの概念図 (PDF形式:268KB)
- 資料-6 緊急測量実施地域図 (PDF形式:210KB)
問い合わせ先
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土地理院 TEL 029-864-1111(代表) <GPS連続観測について> 測地観測センター 地殻監視課長 根本 盛行 TEL 029-864-5971(直通) <地殻変動・断層モデルについて> 地理地殻活動研究センター 地理地殻変動室長 今給黎 哲郎 TEL 029-864-6925(直通) <緊急測量観測班について> 測地部 計画課課長補佐 飯村友 三郎 TEL 029-864-4731(直通)