浅間山火口底やや下降

発表日時:2004年12月22日(水) 16時00分

 国土地理院(院長 渡邊 茂樹(わたなべしげき))は、噴火活動が継続している浅間山の火口内部を航空機搭載型合成開口レーダ(航空機SAR)により平成16年12月15日に観測しました。観測は平成16年9月16日、10月22日に引き続き本年3回目となります。

 これまで、9月16日の観測でマグマが火口底の表面に達していることを確認し、10月22日には溶岩が火口底を覆っていることを確認しました。その後11月14日に中爆発がありましたが、12月15日の観測でも依然火口底は噴出物で覆われていることを確認しました。

 今回の観測データを用いて標高データを作成し、これを前回までの標高データと比較を行いました。この結果、火口底の北東部に20m程度盛り上がった部分がありますが、全体としては10~15m程度低くなっており、形状は浅いすり鉢状となっていることが分かりました。最も低い所の標高は約2,360mであり、10月22日より約10m低下していました。

 なお、国土地理院が実施している浅間山周辺のGPS連続観測の結果には、10月の後半以降、山体のゆるやかな膨張が見られています。同様の膨張は、9月初めの噴火以前にも観測されていました。

 国土地理院では引き続き注意深く観測を継続します。

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