【資料-4】用語解説

電子基準点

 国土地理院では、地震・火山活動等の調査研究のための地殻変動監視及び各種測量の基準として利用するためにGPS連続観測施設を設置しています。この施設を「電子基準点」 (GPS-based Control Station)と呼んでいます。
 電子基準点は、ピラー・アンテナ・受信機及び通信用機器で構成されています。ピラーは、高さ5mのステンレス製で、上部にGPS衛星からの電波を受信するアンテナ、内部には受信機と通信用機器が格納されています。基礎部には付属標が設置してあり、トータルステーション等を用いる測量にも利用することができるようになっています。

電子基準点で得られる観測データ

 電子基準点で受信するGPS衛星からの観測データの形式は、位相データ、疑似距離、軌道情報等です。これらのデータは、1秒及び30秒間隔でのサンプリングで取得しており仮想閉領域通信網(IP-VPN:Internet Protocol Virtual Private Network)で国土地理院の中央局に送信されます。中央局ではGEONETにより、データの管理及び解析が行われます。

GEONET(GPS Earth Observation Network System:GPS連続観測システム)

 国土地理院が運用しているGPS連続観測システムをGEONETと呼んでいます。このシステムは、全国に約20km間隔で設置された電子基準点と国土地理院中央局で行っている電子基準点データの管理・解析システムで構成されています。

水準測量

 水準測量は、2地点に標尺を立て、その中間に水準儀を水平に置いて、2つの標尺の目盛を読み、その差から高低差を求めます。この測量を繰り返し、約2km距離間の高さを求めます。水準測量により高精度に高さを求めた基準点を水準点と呼んでいます。