- 復興・防災対策を進めるための基礎的な地図情報を整備 -
発表日時:2004年04月27日(火) 14時00分
国土地理院では、科学技術・学術審議会測地学分科会火山部会の建議した火山噴火予知計画に基づき、火山噴火予知や防災対策、火山との共生に関する施策等の基礎資料となる火山基本図を整備しています。
三宅島の火山基本図については、昭和58年に作成したものがありましたが、平成12年の噴火に伴い火口やその周辺の地形などが大きく変化したため、改めて作成しました。
本火山基本図は、図の縮尺1:5,000、等高線間隔5mの精密な大縮尺地図として、噴火後の火口やその周辺の地形及び建物、道路、公共施設、土地利用、崩壊地、砂防ダムなどを詳細に表現しており、復興・防災・安全対策・観測・研究の基礎情報として利活用が期待されます。
■火山基本図から分かること(平成12年の噴火後の現況)
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1.噴火口・噴気孔、火口内の凹凸及び泥流・土石流によって形成された火口周辺の ガリー(雨裂谷)などの詳細な地形が読み取れます。また、火口の最大直径は、 東西約1,570m、南北約1,710mです(図1)。 2.泥流・土石流などが流下した多くの谷には、復興と今後の防災対策のために大 規模な砂防ダムが多く建設されています(図2)。 3.雄山の最高標高は775.1m(標高点)、火口内の最深部は260.3m(標高点)で あることから火口の深さは514.8mです(図3)。また、最高標高は、昭和58年作 成の火山基本図(813.7m:三角点)より、38.6m低くなっています(図4)。 4.雄山環状線林道には、泥流・土石流などの被害により、現在も寸断している箇所 が多くあります。都道三宅環状線では、泥流・土石流などの被害により寸断されて いた箇所がありましたが、現在は復旧されています。 |
本火山基本図は、1部590円(税込み)で、全国の主な書店及び(財)日本地図センターで入手できます。
(財)日本地図センター(〒153-8522 東京都目黒区青葉台4-9-6 TEL 03-3485-5414)
問い合わせ先
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
地理調査部
防災地理課長 杉山 正憲 TEL:029-864-6920(直通)
防災地理課長補佐 内川 講二 TEL:029-864-6921(直通)
1.三宅島の火山基本図について
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(1)地図の大きさ 地図1枚の大きさは、788mm×1091mm、 三宅島全域を6面でカバーしています(右図)。 (2)地図を作成するにあたって使用した空中写真 平成15年6月3日撮影の空中写真(写真1) を用い、空中写真で判読できない箇所は同年8月に 現地調査(現地調査が可能な地域のみ)を行って います。 |
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2.火山地形特性図について
この特性図からは、噴出土砂を大雨などによって侵食したガリー(雨裂)やリル(細溝)が山頂から山腹にかけて多数存在することがわかります。また、かつての噴火跡、砂礫地、岩塊地などの分布状況が分かります。
3.火山基本図の整備状況について
国土地理院では、特に火山活動が顕著な火山を対象に、1979年(昭和54年)から火山基本図の作成を行っており、整備火山は以下のとおりです。
なお、三宅島は、当初の火山基本図作成後の地形変化などが大きいため、改めて作成(改測)した初めて火山です。
これまで作成した火山基本図(28火山)
北海道地方(5火山)
十勝岳 樽前山 有珠山 北海道駒ヶ岳 雌阿寒岳
東北地方(9火山)
岩木山 岩手山 秋田駒ヶ岳 鳥海山 蔵王山 吾妻山 安達太良山 磐梯山
秋田焼山
関東・中部地方(8火山)
伊豆大島 三宅島 浅間山 草津白根山 那須岳 焼岳 御嶽山 富士山
九州地方(6火山)
阿蘇山 雲仙岳 桜島 霧島山 鶴見岳 くじゅう連山
4.三宅島について
三宅島は、東京の南南西約180kmに位置し、面積55.44km2(平成15年全国都道府県市区町村別面積調:国土地理院)、直径約9km、伊豆諸島の中では3番目に大きい島で、平成12年6月時点で3857人の人々が住んでいました。
現在の三宅島の骨格ができたのは、約3000年前のことで、すでにできあがっていた標高1000mを越える成層火山が、この時の割れ目噴火で大量の溶岩を噴出し、直後の山頂部の陥没によって直径約3.5kmの外側カルデラができあがりました。その後、カルデラ内に火山体が成長して新たな直径1.5kmの内側カルデラができ、その内部にスコリア丘※が形成されました。
2000年、雄山山頂で大規模な陥没とともに噴火が起こり、噴火前の雄山の火口部分を拡大させました。その後、2002年までに山頂も陥没し、火口縁が広がり現在の姿になっています。
※噴火により火口から噴出された溶岩流を除く噴出物のうち、多孔質で淡色のものを軽石、暗色のものをスコリアという。このスコリアが火口周辺に堆積して生じた円錐形の小丘。
(参考資料:三宅島の噴火史)
国土地理院の三宅島噴火に伴う対応は、国土地理院ホームページ(http://www.gsi.go.jp/WNEW/LATEST/MIYAKE/index.html)をご覧ください。

