発表日時:平成12年4月3日(月)14時

国土地理院政策懇談会を開催
−21世紀の国土情報インフラ整備について−


 建設省国土地理院(院長:城処求行)は、平成12年3月31日、国土地理院関東地方測量部(千代田区大手町)において、国土地理院政策懇談会を開催した。

 国土地理院政策懇談会は、国土地理院の基本的な政策に関する事項、特に21世紀における基本測量の在り方について、外部有識者等の意見をいただくことを目的として、平成11年6月から開催しているもので、今回が第3回目となる。

 委員は、測量・地図関連分野の専門家や有識者13名からなり、7名が出席された。座長は、科学技術庁防災科学技術研究所の片山恒雄所長である。

 今回は、国土地理院による「21世紀の国土情報インフラ整備」をテーマとして、現実の国土をコンピュータ上で再現し、あらゆる場面で利用できる「電子国土」、必要な精度で位置座標を自由に得ることのできる「次世代電子基準点」、また、通信ネットワークを活用したGISを実現する「ウェブマッピング」という3つの新しい概念について、各委員から意見をいただいた。

 委員から出された主な意見は以下のとおりである。

  • 社会のニーズを構想策定のスタート時点で十分に考慮すべきであること。
  • 21世紀のGIS社会においてキーとなる正確な位置情報を容易に得られるようにするため、新しい測地系に基づく基準点情報を提供する必要があること。
  • 情報取得のしくみ作りや、人工衛星等による常時観測が重要であること。
  • インターネットの使用に関してはセキュリテイーの問題を十分に考慮すべきであること。
  • イメージをより具体化する必要があること。

 参考資料−1 国土地理院政策懇談会委員名簿
 参考資料−2 電子国土、次世代電子基準点及びウェブマッピングの概念
 参考資料−3 電子国土のイメージ
 参考資料−4 次世代電子基準点のイメージ
 参考資料−5 ウェブマッピングのイメージ


 (問い合わせ先)
  〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
  建設省国土地理院 企画部地理情報システム技術調整官  中川勝登
                      TEL 代表 0298-64-1111
                        直通 0298-64-6251


参考資料1 

国土地理院政策懇談会委員名簿


泉 賢二郎   国際協力事業団理事


碓井 照子   奈良大学文学部教授


生内 玲子   交通・旅行評論家


遠藤 邦彦   日本大学文理学部教授


大久保修平   東京大学地震研究所教授


大田 弘子   政策研究大学院大学助教授


片山 恒雄   科学技術庁防災科学技術研究所長


島崎 邦彦   東京大学地震研究所教授


都留 信也   日本大学生物資源科学部教授


鳥井 弘之   日本経済新聞社論説委員


宮崎 大和   (社)日本測量協会専務理事


村井 俊治   東京大学生産技術研究所教授


横山 隆次   川崎地下街(株)常務取締役
        (元川崎市都市整備局長)


                  (敬称略、五十音順)


参考資料2 

電子国土、次世代電子基準点及びウェブマッピングの概念

(1)電子国土の概念

 ○現実の国土の電子版(サイバースペース)
- 国土のバーチャル箱庭を、コンピュータ上に構築
 ○VR技術により空間認識を行う環境
 ○データセット(ファイル)は一つではなく、複数のデータセットがネットワークを通してつながり、あたかも一つのデータセットの様に扱える。
 ○国土管理のための基本的データ
 ○多種多様な情報が「電子国土」上で利用可能     
- 視覚以外の五感を使った音、臭い、味、風、美味しい空気、温度、湿り気等の情報を地理(風土)情報として扱える可能性がある。
- 明治時代からの地理情報も「電子国土」化し保存
 ○現行の国土空間データ基盤をバーチャル・リアリテイー、ウェブマッピングに対応したものに拡張する。
 ○「電子国土」のデータには、縮尺の概念は無く、利用目的により必要な解像度で、適合するデータを取り出せる。
 ○「電子国土」の情報はネットワークにより流通
 ○利用者はウェブマッピング技術を用いて可視化
 ○モバイル端末での利用も可能

(2)次世代電子基準点の概念

 ○いつでも、どこでも、必要な精度で位置座標を提供するインフラ
 ○測量目的に限らず、位置を知りたい人すべてに提供
 ○位置座標を与える対象を移動体まで拡大
 ○実世界と「電子国土」とのインターフェイス
 ○ナビゲーションとの連携
 ○(国際)基準座標系の維持

(3)ウェブマッピングの概念

 ○通信ネットワークを活用するGIS
 ○マップサーバとウェブGISで構成
 ○データは世界中にあるマップサーバに存在
 ○クリアリングハウスの次に来る技術
   - データの所在、規格、書式が判明したなら、その中から役に立つものを選んで統合的に使用できる。