有珠山の地殻変動

発表日時:2000年11月29日(水) 14時00分

有珠山周辺の三角点の変動

 国土地理院(院長城処求行)は、有珠山の火山活動に伴う地殻変動を把握するため、有珠山周辺の三角点上でGPS観測を実施しました。1977年噴火後の三角点成果(1983年観測)と比較した結果、有珠山頂上付近の三角点で水平変動として東方向に約3.8mの変動、上下変動として約2.3mの隆起が確認されました。

 今回の観測によって、有珠山2000年噴火に伴う有珠山周囲の地殻変動の様子を正確に知ることができました。特に、有珠山頂上の西側付近を中心として円頂状の隆起があったことがこれまでの他の観測から推定されていましたが、それを裏付ける結果が得られました。今回の噴火に伴う地殻変動は、時間的にも空間的にも複雑な経過をたどっており、その推移を定量的に解析するための重要なデータが得られました。

 この観測の結果は、以下の国土地理院ホームページ(有珠山のページ)で公表しています。
 http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/USU/index.htm

問い合わせ先

国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
 測地部 計画課長 中堀 義郎 0298-64-4730(直通)
 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室
    主任研究員 小沢慎三郎 0298-64-6262(直通)