有珠山の地殻変動(23)

発表日時:2000年05月19日(金) 16時00分

有珠山周辺の水準測量による上下変動

 国土地理院(院長城処求行)は、有珠山の火山活動に伴う地殻の上下変動を高精度に把握するため、5月12日から5月18日まで水準測量を実施しました。水準測量は、伊達市から虻田町及び壮瞥町に向かう路線、並びに洞爺村から虻田町に向かう路線において行い、その結果を昭和52年から平成4年までの観測結果と比較しました。このことによって火山活動に伴う有珠山周辺の上下変動の正確な大きさが分かりました。

 伊達市舟岡町の水準点を出発点とする水準測量により、有珠山の近くで大きな隆起の傾向が見え、伊達市から壮瞥町の路線では、昭和新山南麓の水準点 1049‐7及び壮瞥温泉の水準点1052‐7で約30cmの最大隆起、伊達市から虻田町の路線では東有珠町の水準点7195で約13cmの最大隆起となっています。一方、洞爺村大原の水準点を出発点とした洞爺湖西岸部の路線では、大きな上下変動は確認されませんでした。

 この観測の結果は、以下の国土地理院ホームページ(有珠山のページ)で公表しています。
  http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/USU/index.htm

問い合わせ先

国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 村上 亮 0298-64-6925(直通)
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