有珠山の地殻変動(7)

発表日時:2000年04月03日(月) 21時30分

4月3日15時までの観測結果 距離変化の総量が8cmに達する

 建設省国土地理院(院長 城処求行)は、全国の947地点に電子基準点を設置してGPS連続観測を行っていますが、火山活動が活発化している有珠山の山体変化を把握するため、有珠山周辺の電子基準点でGPS連続観測を行っています。

 「伊達」-「壮瞥」間は、3月31日に始まった有珠山北西部の噴火の約1日前から、伸びの傾向が停滞していましたが、緩やかな縮みへ傾向が変化したように見えます。また、「壮瞥」-「虻田」および「伊達」-「虻田」間は噴火の前の29日に伸びがピークに達した後、縮みの傾向を継続しています。

 4月3日15時までの24時間に、「伊達」-「壮瞥」で約0.5cmの縮み、「壮瞥」-「虻田」で約0.5cmの縮み、「伊達」-「虻田」で約1.5cmの縮みが続いています

 変化が始まる前の3月27日以前からの距離変化の総量は、「伊達」-「壮瞥」の伸びは約1cm、「壮瞥」-「虻田」の縮みは約8cm、「伊達」-「虻田」の縮みは約8cmに達しています

電子基準点(GPS連続観測点)間の距離

  1. 「伊達」~「壮瞥」 約10km
  2. 「壮瞥」~「虻田」 約11km
  3. 「伊達」~「虻田」 約12km

問い合わせ先

  建設省国土地理院
   〒305-0811  茨城県つくば市北郷1番

    地理地殻活動研究センター
      地殻変動研究室長   村上 亮  (直通)0298-64-6925