高精度画像マッチング技術

 FFT(高速フーリエ変換)オーバーサンプリング法等を利用した高精度の画像マッチング技術が次の論文で紹介されています。この技術は干渉合成開口レーダー(干渉SAR)用に開発されたものです。干渉SARでは2枚の画像を干渉させる際,画像マッチング(位置合わせ)の精度が高ければ高いほど(目標精度は0.1ピクセル以下),高いコヒーレンスが得られます。この画像マッチング技術は,干渉画像のコヒーレンスを高めるだけでなく,自動的に効率的にマッチングを行う特徴ももっています。
 この高精度画像マッチング技術を,大きな地殻変動に適用できる可能性は,予想されていたことですが,今回,事例に最適なパラメータやアルゴリズムを再検討することによって,ノイズを最小限に抑え,変動を抽出するに至りました。
掲載論文:
飛田幹男,藤原智,村上亮,中川弘之,Paul A. Rosen,干渉SARのための高精度画像マッチング,測地学会誌, 第45巻,第4号,297-314, 1999

参考図:




☆国土地理院 地理地殻活動研究センター ☆