2万5千分1地形図フルベクトル化の意義

The significance of Full Vectorization of the 1:25,000 scale topographic maps

測図部  堀野正勝
Topographic Department Masakatsu HORINO

はじめに

 測図部では、平成14年度から2万5千分1地形図(以下「地形図」という)に関係する全情報の管理方法を、現在のラスタ型のデータ管理方式(以下「ラスタ化」という)からベクトル型のデータベース管理方式(以下「フルベクトル化」という)に大きく転換する。
 この地形図のフルベクトル化は、昭和39年に2万5千分1地形図の全国整備が開始されて以来の作成方法に関する大変革である。
 また、平成14年4月1日からは、測量法の測地系の基準が日本測地系から世界測地系へと改正され、地形図の維持・管理・提供形態にも大きく影響することとなる。
 そこで、地形図作成手法の歴史を振り返りつつ、世界測地系への移行を踏まえた、新時代の地形図管理方法となるフルベクトル化の意義について考えてみたい。