GEONETにおけるマルチパス及びレドームの影響

Influence of Multipath and Radome on
GPS Earth Observation Network(GEONET)

測地観測センター  澤田正典・堀田暁子・日下正明
Geodetic Observation Center
Masanori SAWADA, Akiko HORITA, Masaaki KUSAKA

地理地殻活動研究センター  畑中雄樹
Geography and Crustal Dynamics Research Center  Yuki HATANAKA

要旨

 GEONET上で行われている定常解析において,未解決の誤差要因として可能性があるピラー上面の反射によるマルチパス,およびレドームによる位相遅延の影響について調査研究を行った。調査観測の結果,マルチパスおよびレドームによる位相遅延が基線解析結果に4cm程度の影響を与えていることが明らかになった。そこで位相特性を求めるための試験観測を実施し,その結果マルチパス及びレドームによる位相遅延を位相特性として算出することができた。さらに,GEONETの定常解析ルーチンにおいてマルチパスとレドームによる位相遅延の影響を補正するために,補正量を決定するための検証方法について考察した。