2005年8月16日の宮城県沖の地震に関連した地殻変動と断層モデル

Crustal Deformation and Fault Model Associated with the Miyagiken-oki Earthquake on August 16, 2005

地理地殻活動研究センター
今給黎哲郎・小沢慎三郎・西村卓也・水藤 尚
Geography and Crustal Dynamics Research Center
Tetsuro Imakiire, Shinzaburo Ozawa, Takuya Nishimura and Hisashi Suito

要旨

 2005年8月16日に発生した宮城県沖の地震(M7.2)に伴う地殻変動がGEONETの観測で検出された。地殻変動データから推定された地震断層モデルは、地震調査研究推進本部地震委員会が近い将来の発生を予測している宮城県沖地震の想定震源域(アスペリティ)の南側の一部分に相当している。その後の余効的地殻変動も観測されたが、滑りの領域は想定震源域の北側には拡がらず、この領域は以前としてM7.5程度の地震を発生させるポテンシャルを維持していることが懸念される。

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