2004年釧路沖の地震以降の北海道東部の地殻変動と余効すべり

Crustal Deformation and Afterslip in Eastern Hokkaido since the Occurrence of 2004 Kushiro-Oki Earthquake

地理地殻活動研究センター  水藤 尚・小沢慎三郎
Geography and Crustal Dynamics Research Center  Hisashi SUITO and Shinzaburo OZAWA

要旨

 2003年十勝沖地震の余効変動が進行する中で、2004年11月・12月に釧路沖でM7クラスの地震が発生し、引き続いて余効変動が観測された。本稿では地震後の地殻変動を解析し、プレート境界面上でのすべりの時空間変化を推定した。その結果、2004年釧路沖の地震に伴う余効すべりは、地震後9ヶ月程度でほぼ終息したが、2003年十勝沖地震に伴う余効すべりは、依然として継続していることが分かった。この間釧路沖では、Mw7.1、十勝沖では、Mw7.5に相当する地震のエネルギーが余効すべりによって解放された。

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