平成17年(2005年)福岡県西方沖を震源とする地震に伴う測地測量の取り組み

Geodetic Surveys after the West-off Fukuoka Prefecture Earthquake in 2005

測地部  平井英明・横川 薫・齋田宏明
Geodetic Department  Hideaki HIRAI, Kaoru YOKOKAWA and Hiroaki SAITA
測地観測センター  湯通堂 亨
Geodetic Observation Center  Toru YUTSUDO
九州地方測量部   植竹政夫
Kyushu Regional Survey Department  Masao UETAKE

要旨

 平成17年3月20日10時53分頃、福岡県西方沖を震源とするマグニチュード7.0、最大震度6弱の地震(以下、「福岡県西方沖地震」という。)」が発生した。
 国土地理院(測地部・測地観測センター・九州地方測量部)は、翌日の3月21日~4月6日にかけて現地緊急測量調査作業(GPS機動連続観測点の設置及び被災地域に設置されている三角点の調査、電子基準点の調査作業)を数回にわたり実施した。4月12日~22日には、地震活動で大きな地殻変動が認められた地域において、復旧・復興事業の測量に、正確な基準を与えるため、再び現地緊急測量調査作業(三角点の測量)を実施した。電子基準点の調査結果から4月18日に、被災地域周辺の電子基準点3点の成果を改定した。
 その後、三角点の測量結果を踏まえ、さらに広域な地域において三角点の復旧測量作業及び都市再生街区基本調査で設置した街区基準点の改測作業を実施した。
 本稿では、電子基準点の成果改定及びGPS機動連続観測点の設置と観測、三角点成果の改定のための観測や計算方法など、「福岡県西方沖地震」に伴い実施した測地測量の概要について報告する。

 戻る