平成15年(2003年)十勝沖地震後の地殻変動とプレート間滑り

Crustal deformation of the 2003 Tokachi-oki earthquake and interplate slip

地理地殻活動研究センター  小沢慎三郎・海津 優・村上 亮・今給黎哲郎
Geography and Crustal Dynamics Research Center  Shinzaburo OZAWA, Masaru KAIDZU, Makoto MURAKAMI, Tetsuo IMAKIIRE
観測センター  畑中雄樹
Observation center  Yuki HATANAKA

要旨

 国土地理院のGPS観測網により、2003年十勝沖地震(Mw 8)の地震時及び地震後の地殻変動が観測されている。本研究では地震後の地殻変動データから地震後にどのようなプレート間滑りが発生したのかその時空間変化を推定した。その結果、地震後のプレート間滑りは、地震時の滑り領域に隣接する地域で主に起きていることが明らかになった。この結果は、2004年3月6日現在、地震時にあまり滑らなかった隣接のプレート間結合の強い地域で、Mw7.8の地震に相当するエネルギーの放出が起きたことを示している。

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