観測する目標をつくる
観測する目標をつくる
測量標(一時標識)の例
三角測量の最初は、測量に適した場所を探すことから始まります(選点)。遠くが見通せて、相手からもよく見えて、安全に仕事ができなくてはなりません。したがって、必ずしも山の最高地点とは限りません。
富士山の山頂に一等三角点がないのは、隣接する一等三角点から見えにくいというような理由があります。
さて、選点が終わると、観測地点が相手から見えるように、観測がしやすいように「やぐら(一時標識)」を作ります(造標)。
造標の様子
「やぐら」の高さは、3m程度のものから、時には30mにもなることもあります。いずれにしても、人里離れた高い山に、資材を運び上げることや、平地であってもこれだけの大きな構造物を作ることは大変なことでした。
一等三角測量では、図の中央のような「やぐら」が主に使用されました。この場合には、中央に測量器械を据える台が設置されます。