企画展「手描き地図の世界」
企画展「手描き地図の世界」
開催案内
地図は、情報を得る手段、また情報を伝える手段として、私たちの生活に必要不可欠なものであり、様々な情報を分かりやすく発信する「力」を持っています。一口に地図と言っても、都市計画のための地図、道路マップ、土地の図面など、国土や位置を正確に知るため精度を明確にして作製するものから、精度を求めた地図ではなく、その目的地との位置関係がわかれば良いというものまで多種多様な地図が存在します。
これまでに誰もが一度は、手描きで地図を作製した経験があると思います。では、手描き地図とは、どのようなもので、どのようなポイントに注意して作製すれば良いのでしょうか?
江戸時代の遠い昔から、旅に必要な街道沿いの宿場町などが描かれた、手描きの絵地図が作製されていました。今からちょうど300年前に常陸国多賀郡赤浜村(現在の茨城県高萩市)に誕生した地理学者長久保赤水は、様々な情報を収集して日本の姿を描いた「改正日本輿地路程全図(かいせいよちろていぜんず)」を作製し、一般に提供しました。
また、近年でも、郷土史に興味を持ち、現在の情報を昔の絵地図に表現した今昔地図を作製した増田善之助などの手描き地図師がいます。彼らの作品は全て手作業で、緻密で精細な地図はもはや工芸作品の域に達しています。
今回の企画展は、手描き地図に焦点をあて、位置付けや作製のポイントを分かりやすく展示するとともに、先人達の魅力ある手描き地図を紹介し、子供達には夏休みの自由研究のヒントに、大人の方々には趣味の世界で地図を作る楽しさ、描いてわかる地域の再発見など、地図の魅力を紹介できればと思っております。
会期
2017年7月28日(金)から12月17日(日)
会場
国土地理院「地図と測量の科学館」2階 特別展示室
企画展紹介
みどころ
・手描き地図とは
・手描き地図作製のポイント
・手描き地図をつくる
■先人の手描き地図を紹介
・長久保赤水(江戸時代の地理学者)が作製した地図の紹介
・増田善之助(現代の手描き地図師)が作製した地図の紹介
■その他
・地形図はどのように作られるか(現代の地図作製工程の紹介)
展示風景
展示パネル一覧
本企画展に使用したパネルにつきましては、PDFにてご覧いただけます。
ファイルサイズの関係で、6分割しています
企画展「山を知る」