児童・生徒の地図作品展

第23回(平成27年) 徳島地区 主催:徳島地理学会

作品展の概要

「児童・生徒の地図作品展」は、徳島県内の小・中・高の児童生徒が作成した地図類を募集し、優秀な作品を展示して、地理教育・地図教育の発展を図ることを目的に毎年11月末~12月初めに開催されています。

作品:吉野川下流域の高地蔵

奨励賞/国土地理院長賞

作品名:吉野川下流域の高地蔵

受賞者:徳島文理中学校 3年 森﨑 陸斗、前田 哲宏

作品主旨:僕たちは、台座の高さ1m以上、または像も含めた高さ1.5m以上の地蔵を高地蔵としました。吉野川下流域の高地蔵280基の大きさ・種類・年代・向きなどを調べて、デジタルマップを作りました。高地蔵は洪水や津波の時の慰霊としての意味だけでなく、高さが高いので、川などからもよく見え、目印となったり、四国遍路などの道標の役割も果たしていることもわかりました。江戸時代から高地蔵を大切にしてきた地域の方々の思いが伝わってきました。


作品:僕の空想地図 48番目の県 市羽県

国土地理院長賞

作品名:僕の空想地図 48番目の県 市羽県

受賞者:徳島市八万南小学校 6年 酒井 佑斗

作品主旨:僕は地図を描くのが好きです。4年生のころから都道府県別の地図をくり返し描くうちに[ここに高速道路がつながっていればなあ。][徳島の都市部がもっと広がればなあ。]などと想像するようになり、自分で新しい県を作ってしまおうと、「市羽県」ができました。

地形、交通網、行政区分ごとに見られるようにした地図と、各市町村が詳しく分かる観光案内マップの2枚に描き分けることで、市羽県の魅力が伝わりやすいよう工夫しました。


作品:牟岐町出羽島立体模型

(一財)日本地図センター理事長賞

作品名:牟岐町出羽島立体模型

受賞者:徳島県立城ノ内中学校 1年 林 歩花

作品主旨:私は、小学校4年生の時、はじめて出羽島に行きました。そこはとてもゆったりした時間が流れていて、豊かな自然を間近に体感できたことを覚えています。私は、この島の素晴らしさを多くの人に伝えようと思いこの作品を制作しました。制作過程では特に、色使いや立体感など島の良さが伝わるように工夫をしました。制作をしてみて、出羽島には伝統文化や自然がたくさん残っている良さが島全体にあふれていることに気づきました。


作品:ひょうたん島から消えた川と橋

(一財)日本地図センター理事長賞

作品名:ひょうたん島から消えた川と橋

受賞者:徳島市佐古小学校 5年 池田 優希

作品主旨:ぼくは、昔のひょうたん島の資料では川が1本多いのに、なぜ今その川がないのか気になりました。そこで市立図書館や市役所の市史へんさん室やき画せいさくかに行き、「ひょうたん島今昔」という本があることを教えてもらいました。

なくなったのは寺島川で、明治からうめ立てが始まり、昭和24年から全面的にうめ立てられ、徳島駅のそう車場をかくちょうしました。

そして寺島川は名残の水路が残っています。


作品:海の向こうの和歌山は見えるのか

国土地理院四国地方測量部長賞

作品名:海の向こうの和歌山は見えるのか

受賞者:徳島文理中学校 1年 村上 茉奈

作品主旨: 「天気の良い日には、ここから和歌山が見えるでよ。」と普段の生活の中でよく耳にします。本当に見ることができるのか、疑問に感じました。そこで、過去の新聞記事を調べたり、三平方の定理を使って計算したり、パソコンソフトのカシミール3Dを使って立体的に捉えて研究を進めていきました。研究をするうちに、地球が丸いことも考慮しなければならないことにも気づきました。一つの疑問から多くのことを学ぶことができました。


作品:日本全国の主な大空襲と被害地域

徳島県教育員会教育長賞

作品名:日本全国の主な大空襲と被害地域

受賞者:徳島文理中学校 1年 鈴木 結花

作品主旨:終戦70年にあたって、原爆などの太平洋戦争の特集があったので、戦争中の被害状況について調べました。全国のおもな都市の空襲を日本地図に描きました。また、徳島大空襲の被害地域を徳島市の地図に描き込むと、被害地域と徳島市の中心部がほぼ重なるということがわかりました。現在の私たちの学校の前身も被害に遭い、創設者も亡くなっています。このようなことは世界中で起きてはならないし、唯一の被爆国として怖さや危険性を伝えないといけないと感じました。


作品:黒崎安全マップ

徳島県教育委員会教育長賞

作品名:黒崎安全マップ

受賞者:鳴門市立黒崎小学校 4年 大屋 すず

作品主旨:わたしがこの作品を作ろうと思ったのは、自分たちの校区にもきけんな場所や道があるのか、どんな所が安全なのかを知りたかったからです。実さいに自分の足や自転車で校区のすみずみまでまわって調べるのは大変でした。わたしはこの地図作りを通して、がいとうがたくさんあって大きい道は昼も夜も安全だと分かりました。反対に、がいとうが少なかったり大きな池があったり、あまり人目につかない場所もあることもわかりました。