鳥取県児童生徒地域地図発表作品展
第11回:鳥取地区【主催:鳥取県地域社会研究会】作品展の概要「鳥取県児童生徒地域地図発表作品展」は、県内の小・中・高・特別支援学校の児童生徒の地域に対する関心を喚起し、野外における観察の能力・洞察力・表現力を高め、同時に地図利用及び地図作成能力の向上を目的に、11月から12月に鳥取県内3カ所において開催されています。 国土地理院長賞・文部科学大臣賞(全国展) 作品名:「げき戦! フルVSセルフ -ガソリンスタンドの熱き戦い-」 受賞者:鳥取市立湖山西小学校 5年 渡邉幸作 作品主旨:最近、「セルフ」のかん板を掲げたガソリンスタンドをよく見るようになりました。そこで、どこにどちらのタイプのスタンドがあるかを調べ、フルサービスとセルフサービスを色分けして表しました。スタンドの大きさを比べる目安として、給油機の台数や給油ノズルの本数も記入しました。分布は地図で、数は表やグラフで表してみると、セルフは市の中心部より少しはなれたところに多いこと、旧町村部はフルサービスが多いことなどの特ちょうが見えてきました。マネージャーさんへのインタビューからは、それぞれのスタンドがお客さんを増やすために工夫していることを知ることもでき、興味深かったです。 (財)日本地図センター理事長賞 作品名:「安心!! 校区の医療機関 ~病院・医院、歯科、薬局調べ~」 受賞者:鳥取市立南中学校 郷土研究班 1年 川口淳希、谷上沙紀、山本博貴 作品主旨:4年目にして「鳥取駅南」から「南中校区」に調査範囲を広げ、私たちの健康維持に欠かすことのできない医療機関を調べることにしました。国道29号線を境にするかのように土地利用がはっきりしている様子がわかるとともに、医療機関の位置にも特徴が見られることがわかる地図になりました。まず商業施設が多くて交通の便がいい鳥取駅周辺に開設され、その後新興住宅地や駐車場を確保しやすい場所に開設されるようになったと推測されます。また、病院や医院の近くには、必ずと言ってもいいほど、薬局があることも分かりました。 (財)地図情報センター理事長賞 作品名:「鳥取駅北口周辺 地産地消の店MAP」 受賞者:鳥取大学附属小学校 5年 寺本茉由 作品主旨:地産地消の店を調べる時は、小さな路地がたくさんあり、探すのが大変で、足が痛くなりました。営業時間などを書いていないお店があって、調べたり聞いたりするのも大変でした。また、地図を作る時は、お店がたくさんあって、模造紙に入りきらなくなりそうで、まとめるのがむずかしかったです。調査後も、新しく地産地消の店が増えていたので、これからも、鳥取の良さをアピールするために増えていってほしいです。 (社)日本地図調製業協会長賞 作品名:「橋をかぞえて袋川の歴史たんけん!」 受賞者:鳥取市立美保小学校 4年 山本杏実 作品主旨:私の家の前には、川が流れていますが、川についてよく知らないので、もっと知りたいと思い研究しました。父母と自転車で、今まで通ったことがない道を走って、楽しかったです。でも、夏の暑い日だったので、へとへとでした。川は長くて知らない橋がたくさんありました。資料を見ると、昔の人は、川を中心に生活していたことが分かりました。昔と今の地図を比べると、川の流れが変わっていました。スパンコールを使って、川を目立つように表したり、色使いを工夫したりして一枚の地図に仕上げました。 (社)地図協会理事長賞 作品名:「じょうかまちっく しかの」 受賞者:鳥取市立鹿野小学校 3年 土橋美月 作品主旨:私の町を歩いてみると、家の前にたくさんの「屋号がわら」が並んでいます。いくつあるか数えているうちに、社会科で習った地域の地図に表すことを思いつきました。路地をくまなく歩き、何日もかかりました。できるだけ本当の町になるように、立体にして家並みを作り、撮った写真をはりました。調べてみると古い城下町の様子が瓦からわかり、昔のたくさんの仕事や、よそから移り住んだ人のくらしがあったことに気づきました。 (社)日本地理学会長賞 作品名:「鳥取の環境をさぐる 水と空気から」 受賞者:鳥取市立世紀小学校 5年 古澤岳斗 作品主旨:今、環境問題が深刻化してきています。温暖化が進んだり、酸性雨がふったりしています。ぼくは、鳥取の環境がどうなっているかを知りたくなりました。そして、山間部や街の中、海の近くなどの空気中の二酸化炭素や川の水の有機物の量を調べて地図にまとめました。千代川の上流と下流では、あまり有機物の量にちがいがないことが分かりました。そして、工場の方が工場廃水をび生物できれいにして、努力をしておられることを知りました。ぼくは、これからも、鳥取の環境をできるだけ守っていきたいです。 日本国際地図学会長賞 作品名:「和牛の最高峰 但馬牛! ~美方ブランドの現状を探る~」 受賞者:学校法人矢谷学園鳥取城北高等学校 地歴部 2年 久野凌、左右田翔平、橋本隆希、福本真大、山根健一 作品主旨:全国各地でご当地ブランド牛がブームですが、それは、但馬牛との交配で肉質改善された成果です。但馬牛は他県の牛の血を混ぜない閉鎖育種による純血種として重要視されています。但馬牛の発祥地の旧美方郡は郡内での閉鎖育種による繁殖地域です。生産戸数及び飼育頭数が減少している現状を集落別に調査しました。高齢化と後継者不足の問題がある一方で、大規模化や新規参入の動きがわかりました。美方ブランドというべき、生産者の愛情の強さを感じました。 鳥取県教育委員会教育長賞 作品名:「千代川 音楽MAP」 受賞者:鳥取市立若葉台小学校 4年 伊藤菜々子 作品主旨:わたしの伯父が千代川を題材に組曲を作っています。一つ一つの曲をそして詩を、千代川のどのような表情を感じて作ったのか知りたいと思いました。上流から下流までをたどってみると、まるで自分が音楽の主人公になったような気分でした。千代川で笹舟を流し、紙すきをし、昔話を聞きました。伯父の心が伝わるように、手書きの楽譜を地図に入れてみました。伯父と一緒に千代川を旅をしている気持ちで作った地図が出来上がりました。 (社)鳥取県測量設計業協会長賞 作品名:「ロード・ツー・行平塚」 受賞者:鳥取市立福部小学校 4年 小谷隆司 作品主旨:ぼくのすんでいる上野は、百人一首の歌人中納言行平ゆかりの地なので、地元の歌碑や塚を紹介したいと思いました。この地図は出発点から目的地までのきょりを交通手段と時間で表し、わかりやすくしたものです。作成するときには、通る道の太さを変えて表したり交通手段毎にシールで色分けをしたりして見やすくするよう工夫をしました。行平について調べ、ロードマップに仕上げる中で、自分の住む上野山(稲葉山)が百人一首によまれていることをほこらしく思うようになりました。 国土地理院中国地方測量部長賞 作品名:「いのちをまもるしょう火せんしらべ」 受賞者:鳥取市立福部小学校 3年 城内香鈴 作品主旨:私の家のそばに消火せんがあるので、町内にはどれくらいの数があるのかしらべました。消火せんはたいていはわかりやすいところにありましたが、中には見つけにくいところにあるのもありました。しらべてみると、いっしょにつかうものなのでほとんどの場合消火せんの近くにはホース庫がありました。また、油やガスなどきけんなもののそばには、消火きがかならずあることもわかりました。丸く切った色紙を重ねてはり、消火せんとホース庫が見やすくわかりやすい地図にしました。この地図で社会科の勉強をする日が来るのが楽しみです。 |