GNSSアンテナ位相特性とPCV補正:アンテナ位相特性決定作業

アンテナ位相特性決定作業

国土地理院におけるアンテナ位相特性決定作業

国土地理院におけるアンテナ位相特性決定作業の内容は「GPSアンテナ位相特性決定作業要領(平成16年9月1日制定、以下「作業要領」)[PDF 221KB]」において定められています。

そのうち、検定に必要な機器は以下の通りです。

 

  • アンテナ位相特性検定架台(以下、「検定架台」)
  • 標準アンテナ

検定架台

国土地理院では、作業要領の以下の条件を満たす検定架台の端点5点をつくば市の国土地理院構内に設置しています。

  1.  地盤が安定し、保存に適し、平坦でかつ電波障害が無い。
  2.  端点間の距離は、アンテナ同士の相互干渉を避け、かつ大気遅延量の差が無視できる1mから10mを標準とする。
  3.  端点にはアンテナの設置誤差及びGNSS電波のマルチパスを可能な限り減ずる処置を施すものとする。

 

検定架台の端点間の基線値決定については、位相特性が既知のアンテナ(標準アンテナ)・受信機を使用して、1セット24時間観測を2セット行い、セット間の平均値が基線値となっています。(近傍のため、周波数L1のみ使用)

位相特性を決定するための観測

位相特性が既知である基準アンテナと未知の試験アンテナ(同時に2台以上)を使用し、24時間の観測を1セットを標準とします。解析は位相特性推定モジュール機能を有する精密基線解析ソフトウェアを使用します。

基準アンテナには標準アンテナ(一次標準アンテナと、一次標準アンテナを基準として位相特性が決定されている二次標準アンテナの2種類からなる)を使用します。国土地理院では、一次標準アンテナにはNGS(Antenna Calibrations) でも標準とされているものと同型機種を使用しています。

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