地域の活性化に向けた測量行政の推進

地域の活性化や都市の再生、美しい国土の実現、地域の観光振興等のために、それぞれの地域が有するさまざまな資源や強み(特色)を知恵と工夫により活用する施策が進められている。これらの取り組みにあたっては、それぞれの地域における複雑な各種の社会的状況・環境条件や過去から現在に至る地域変化の経緯等によって育まれてきた地域の個性や風土を十分に把握し、それらに配慮した施策を進めることが不可欠である。

各地域の個性や風土を十分に把握し、それらに配慮した独自の施策の立案に資するよう、その検討の際に必要となる過去から現在に至る地理情報や測量成果の円滑な提供の推進及び新しい地理情報や測量成果の迅速な整備と利活用の利便性を高めるための施策を推進する。

1.地域の活性化を支援する情報基盤整備

地域の活性化や都市の再生を推進する際には、土地の高度利用とそれに伴う流動化が特に重要となる。そのために必要となる、地籍調査に資する情報整備の促進や大縮尺図の整備を関係機関と連携して推進する。

また、地域の個性や風土を過去から現在に至る時間の流れの中で把握することができるよう、国土地理院が所有する過去から現在までの地図や空中写真を時系列的かつ体系的に取りまとめた国土変遷アーカイブの整備及びその高度利用技術の開発を推進する。

さらに、行政から市民までの多様な主体が連携して地域の活性化に取り組むことができるよう、地理情報の情報共有を容易にする。

2.測量成果の利活用環境の構築

測量成果の共有や活用の推進のため、平成15年度から電子納品されている公共測量の測量成果を一元管理するシステムを構築する。これにより、国や地方公共団体をはじめとする測量計画機関の間での成果の共有を容易にするとともに、GIS技術等を用いて測量成果が利活用できるような環境を構築する。

また、測量技術の発展や測量行政の効率化のため、公共測量に関する新技術の導入を迅速化する。
図:地域の活性化に向けた測量行政の推進