アジア太平洋GIS基盤常置委員会(PCGIAP)の共同観測プロジェクト等への参画

平成17年5月18日~21日に開催された第11回アジア太平洋GIS基盤常置委員会(PCGIAP)において、スマトラ島沖大規模地震及びインド洋津波被害に関する議論の結果、研究及び被災地域の復興に資するための各種プロジェクト等の実施が決議され、国土地理院もこれらに参加するとともに実施に当たって主導的な役割を果たすことになった。

1.特別測地共同観測プロジェクト - PCGIAP作業部会1(測地)

スマトラ等沖巨大地震及び津波のメカニズム解明などの各種研究に貢献するため、PCGIAP各国共同で以下のプロジェクトを実施する。

(測地共同観測)
  • 引き続き地震後の継続的な地殻変動を監視するための測地共同観測を実施する。

(測地観測データ、検潮データの収集及び提供)
  • 地震前後の被災地域周辺各国のGPS連続観測点のデータ、検潮データを収集する。
  • 収集したデータはインターネット等を通じて各国に提供する。
  • データの分析結果、研究結果等を各国で共有する。
  • 実施にあたっての統括は国土地理院が行う。

2.被災地域の空間データ基盤整備 - PCIGAP作業部会2(基盤データ)

 関係各国が共同で、被災地域の空間データ基盤の緊急整備が決議され、詳細についての検討を行うためのワークショップを行うことが決定した。日本からは「地球地図プロジェクト」の経験等を踏まえた貢献が期待されている。

(概要)
  • データの仕様等について「地球地図プロジェクト」との連携を考慮する。
  • 1.の特別測地共同観測の情報および、その他の災害に関係する地理情報を含めることを検討する。
 
【参考】 アジア太平洋GIS基盤常置委員会 (PCGIAP : Permanent Committee on GIS Infrastructure for Asia and the Pacific)
 国連アジア太平洋地域地図会議の決議に基づき、同地域の地理情報データ基盤の整備のあり方、そのための国際協調に関する技術・政策的協議を行うための1995年に設立された委員会。メンバーはアジア太平洋地域56ヵ国の国家測量・地図作成機関で構成され、事務局は現在日本(国土地理院)が務める。委員会は毎年1回の総会のほか、測地・基盤データ・地籍・組織強化の各作業部会が活動を行っている。

 

[問い合わせ先]
国土地理院 企画部 国際課
gsi-un-ggim-ap.japan=ml.mlit.go.jp (=を@に変えてください)