レーザスキャナによる地形変化量の計測

標高の差分図
 三宅島の火口は、現在も少しずつ拡大を続けています。平成13年2月の第2回計測結果と、平成15年8月から9月の第3回計測結果からそれぞれ作成された標高データの差を計算し、山頂火口内の地形変化量を調べました。下図は、山頂火口付近の地形変化のイメージ図です。図中のピンクの矢印は、山頂火口内で最も地表面が下がった部分と上がった部分を示しています。


地形変化量は、次のように見積もられました。
  •  山頂火口内で地表面が上がった部分の体積: 約700万立方m
  •  山頂火口内で地表面が下がった部分の体積: 約1850万立方m
  •  地表面上昇の最大値(地点A): 約57m
  •  地表面下降の最大値(地点B): 約312m
  •  山頂火口の拡大(後退)の最大値: 約75m

位置補正はxy方向のみ。z方向については未補正の他、濃い噴煙による欠測部分が少しあるため、数値は幾分の誤差を含むものと考えられます。
地表面の上下変動の主な原因は、火口壁の崩壊・浸食や、崩壊土砂の堆積です。他に地殻変動の影響も多少あると考えられます。

断面図

断面図位置
 左の図は、平成13年と平成15年の火口付近の標高データから作成した断面図です。段彩図に、断面図を作成した場所が示されています。断面図は、文字をクリックすると別ウィンドウで開きます。

| (1)断面図(JPEG:23KB) | (2)断面図(JPEG:23KB) | (3)断面図(JPEG:23KB) |

平成13年の黒い部分は濃い噴煙によるデータ欠測部分です。


三宅島レーザスキャナデータ・デジタルカメラ画像の問い合わせ先
(地理調査部防災地理火山調査係)
電話:029-864-5907(直通)